特集/連載
病院が院内PCを「Raspberry Pi」に置き換えたくなる理由:VDI環境下のシンクライアントとして脚光
本体のサイズが小さくコストも抑えられる「Raspberry Pi」は、病院のクライアント環境を一変させる可能性がある。
病院は診療部門や事務部門など、さまざまな部門のフロアにコンピュータを置き、スタッフが患者データや病院システムにアクセスできるようにしている。IT担当者は各コンピュータを継続的にアップグレードし、古くなれば入れ替える。
昔のコンピュータは、その大きさから目障りな存在と見なされ、どこの病院もプロセッサの高速化や低価格化に加えて、小型化を求めてきた。その流れの延長線上にあるのが、小型コンピュータ「Raspberry Pi」に対するニーズの高まりだ。
十分な処理能力とセキュリティを提供しながら、消費電量やコストを抑えられるRaspberry Piは、病院において、仮想デスクトップインフラ(VDI)環境で使うシンクライアントとして注目を集め始めている。
併せて読みたいお薦め記事
「Raspberry Pi」についてもっと詳しく
- 「Raspberry Pi」を理想の仮想デスクトップ端末に、そのサイズを超えたメリットとは
- 「Raspberry Pi」で満足できる人と、PCがなければダメな人の違い
- 「Raspberry Pi」が最適? IoTゲートウェイのプロトタイプ作成方法を比べる
「VDI」についてもっと詳しく
病院のスタッフが使うコンピュータは、大きく進展してきた。昔の病院システムは、大きなワークステーションに依存していた。こうしたワークステーションは場所を取るだけでなく、コストがかさみ、メンテナンスに多大なリソースを要した。頻繁なサポートとメンテナンスが必要だったことから、時として混乱の原因にもなった。
転機となったのは、シンクライアントシステムをはじめとする、デスクトップをサーバ側で構築・運用するシステムの普及だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.