ハイパーコンバージドインフラ(HCI)購入時に間違えやすい10個の“落とし穴”:HCIは「万能薬」ではない
ハイパーコンバージドインフラ(HCI)の購入時に犯しがちな10個の“間違い”がある。この間違いを学び、それらを回避することで、HCIシステム購入者の負担を軽減できるだろう。
ハイパーコンバージドインフラ(HCI)アーキテクチャは、かつてはニッチなテクノロジーで、仮想デスクトップインフラ(VDI)など具体的なニーズを持つ企業を主なターゲットとしていた。だが今では、多くの企業が汎用(はんよう)のデータセンターをHCI施設に移行し、コアストレージとコンピューティングの機能を高度に仮想化された単一のシステムに統合するようになっている。
HCIの購入に踏み切る前に、新たな採用企業が犯しやすい「10個の間違い」を避けることが重要だ。
併せて読みたいお薦め記事
HCIを導入するために知っておきたい
- HCIは万能ではない 失敗するユースケースとその対処法
- TCOと機能で比較 ハイパーコンバージドインフラ(HCI)選びの勘所
- 徹底解説:ハイパーコンバージドインフラ(HCI)を構成する新技術をチェックする
- 「ハイパーコンバージド導入で技術革新に対応できない?」にどう答えるか
既製アプライアンスが満足できなければ自前もできる
1.HCIアーキテクチャをインフラ管理の万能薬だと考える
「HCIが導入とプロビジョニングの柔軟性を高めるのは事実だ。だが、容量監視、ネットワーク輻輳(ふくそう)など、管理に関して以前から存在する多くの問題の影響を受けることは依然として変わらない」と話すのは、ネットワークトラフィックインテリジェンス企業Kentikで製品マーケティング部門のディレクターを務めるジム・ミーハン氏だ。
「適切なツールが必要なのは同じだ」と同氏は補足する。
2.ストレージを後回しにする
HCIアーキテクチャの設計時に、ストレージよりもCPUとRAMのニーズを優先する企業が多い。「これは間違いだ」と話すのは、データセンターインフラソフトウェアベンダーのComputer Design & Integrationでソリューションアーキテクトを務めるマイケル・コロンノ氏だ。「冗長性を確保するために、全ての要素をまとめて検討し、容量の増加に備えた確実な計画を立てる必要がある」と同氏は説明する。ノードで障害が発生した場合に、CPU、RAM、ストレージの全てのニーズに別のノードで簡単に対応できるようにしておくことが重要になる。「そこで手を抜くと、データが失われることになる」(コロンノ氏)
3.ネットワークの要件を軽視する
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.