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「モンスト」の裏側を支えるログ分析システムを、ミクシィはどのように構築したかスモールスタートから重要なビジネス基盤への成長(1/2 ページ)

ゲーム「モンスターストライク」(モンスト)で躍進するミクシィのデータ分析基盤を支えたのは、新しいワークスタイルだった。たった数人から始まったチームが全社を支える一大プロジェクトまで育った背景とは。

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システム概略図
立ち上げ当初のログ分析システム概略図《クリックで拡大》

 気軽にプレイできるスマートフォンゲームには、オンライン対戦やフレンドとの連携プレイが可能なゲームも少なくない。プレイの気軽さに反して、リアルタイムに近いデータ処理など、バックエンドの処理能力への要求レベルは高い。スマートフォンゲームにおいては、ゲームプレイそのものを支えるシステムでなくても「リアルタイム性」は重視されているようだ。人気スマートフォンゲーム「モンスターストライク」(モンスト)を開発するミクシィのXFLAGスタジオでは、同タイトルなどのログデータ分析を準リアルタイムで処理できる環境を構築した。

 ミクシィのXFLAGスタジオはモンストシリーズや「ファイトリーグ」など、家族や友達と楽しめる数々の対戦型ゲームを提供している。中でもモンストはiOSのApp Storeトップ無料ランキング「BEST OF 2017」にノミネートしたり、AndroidのGoogle Play5周年インストールランキング(2017年3月発表)におけるゲーム部門の2位を受賞したりするほどのヒットタイトルだ。リリースから5年近くたった今も多くのプレイヤーを魅了し、世界累計利用者数は4500万人に上る(2018年3月時点)。

 ゲームを運営する基盤に求められるのは、人気の盛衰に合わせて自由に、短時間にスケールできることだ。その要望に見合うインフラ基盤として、AWSをはじめとするクラウドの利用も進んでいる。

 ミクシィのXFLAGスタジオはモンストのログ管理にもAWSを利用している。小さく簡易的なシステムからスタートし、ゲームプレイヤーが増えるに従ってシステムを拡張、現在では目的別に何種類ものダッシュボードを用意して必要なデータをすぐに得られる高度なシステムに成長させている。そこで扱われるデータ量は、毎日2TB。これまでに蓄積したデータは約1PBにもなる。このログ分析システムは、ゲームリリース当初の2014年時点では、ごくシンプルな仕組みだった。

日次バッチ処理に15時間かかる基本形からスタートし、改良を重ねたログ管理基盤

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