イーサネットに速度は及ばないが……
「32Gbpsファイバーチャネル」導入が進む背景にフラッシュの影
8Gbpsや6Gbpsのファイバーチャネル(FC)から32GbpsのFCへ切り替えが進みつつある。その背景にはフラッシュストレージが深く関わっているという。
1980年代後半、データセンターのストレージ環境でファイバーチャネル(FC)が生まれた。それ以来、米国国家規格協会(ANSI)公認の情報技術規格国際委員会(INCITS)が、FCの新バージョンを開発している。
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速度では勝るイーサネットとどうすみ分ける?
32GbpsのFC
2016年、32GbpsのFCスイッチ(SANの構築に利用するスイッチ)が市場に登場した。ここでは速度の指標を「Gbps」で表現したが、実際には速度は各FCの最大スループット(単位時間当たりの実行伝送量)で表現する。他にも、回線速度を表す「Gbaud」が使われることもある。例えば、32GFC(32GbpsのFC)の最大スループットは6400MBps(MB/秒)で、回線速度は約28Gbaudになる。
FCの理論上の公表速度はイーサネットに及ばない。業界はこの速度不足の改善に取り組んでいる。32GFCの登場により、FCベースのSANストレージの利用が現実的な選択肢になる。
フラッシュストレージの役割
8Gbpsや16GbpsのFCネットワークを流れる通信の量が増え、規模が大きくなると、ストレージの相互接続に関連する遅延が発生する。ただしストレージとしてHDDを利用していれば、このような遅れはほとんど感じない。そのため32GFCに移行しても、このようなFCストレージ環境にはあまり効果がない。
複数のフラッシュストレージを相互接続させた環境では、HDDと比べてストレージそのもののI/Oパフォーマンスが高いため、ネットワークがボトルネックになる可能性が高い。こうした環境では、32GFCに移行することでネットワークの混雑が緩和し、フラッシュストレージへの投資を最大限に生かせる。フラッシュストレージは、第6世代FCを大きく後押しする要因の一つになるだろう。
FCに関する意思決定に影響すると考えられるのは、フラッシュストレージだけではない。スケールアウト(拡張型)アーキテクチャの人気が高まるにつれ、ホストでのキャッシュ機構の導入が広がっている。そこで、データをストレージからホストのフラッシュメモリベースのキャッシュに素早く移動することが重要になる。
システム環境が拡張し続けるのに従い、いずれは現在の通信チャネルに限界が来て、拡張を続けるには新しいテクノロジーに移行する必要が生まれる。32GFCの導入を後押しするのはフラッシュストレージだけではない。負荷の高い最新のアプリケーションも、その導入に勢いをつけるだろう。
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