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病院がサイバー攻撃を受けると心臓発作患者の死亡率が結果的に増加の可能性:利便性とセキュリティのどちらを取るか
バンダービルド大学の調査では、データ侵害に対する病院の対処と心臓発作患者の死亡率の間に関連性がある可能性を示唆している。
サイバー攻撃によって病院のネットワークが侵害されると患者の生死に関わる可能性がある。輸液ポンプやペースメーカーのような、患者の命を救う医療機器にハッカーが侵入すると、さらに多くの患者が命を落としかねない。
最近の報道で、データ侵害と年間2000人以上の患者の死亡に明白なつながりがあると報道された。だがこの報道は、患者ケアの品質に関するバンダービルト大学の研究での実際の発表内容を誤って解釈したものだった。
バンダービルド大学オーウェン経営大学院のソン・チェ氏と、同大学院の学部長を務めるM・エリック・ジョンソン氏がレポート「Do Hospital Data Breaches Reduce Patient Care Quality?」(病院のデータ侵害によって患者ケアの質は低下するか)を発表した。ジョンソン氏によると、このレポートの調査結果は、両者の因果関係を示すものではなく、統計的言語モデルに基づいて関連性を示すものだという。
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