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「Oracle Database」から「SAP HANA」への乗り換えが増えているのは本当か?菓子メーカーとコンサルティング会社の事例を紹介

Oracle DatabaseからSAP HANAへ移行した企業がどれだけあるかについては見解が分かれる。注目したいのは、移行によってメリットを得ている事例が実際に出ていることだ。

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 菓子メーカーのFerrara Candy Companyは、インメモリデータベースの「SAP HANA」を導入した。営業部門がリアルタイムに消費者需要を捉えるための手段として、顧客情報を単一のビューで確認できるBI(ビジネスインテリジェンス)ツールの導入を求めていたためだ。

 Ferrara Candy Companyは以前、何年にも渡ってSAPのビジネスインテリジェンス(BI)ツールを「Oracle Database」で運用していた。しかし同社のIT担当シニアディレクター、ムスタファ・ムスタファ氏は「パフォーマンスは当社の期待を満たすものではなかった」と語る。

 ムスタファ氏は2014年に同社に入社し、Oracle Databaseで運用していたBIツールの環境を刷新し、必要とするパフォーマンスを達成するよう命ぜられた。

 まずは概念実証(PoC)を実施し、データベースのパフォーマンスを調査した。Oracle DatabaseでBIツールを使用する特定のユースケースを想定し、それに対して9つのプロセスを設定した。Oracle Databaseからデータをレンダリング(何らかのデータを基にして表示内容を作ること)するのにかかる時間は6分だった。

 SAP HANAでBIツールを使用し、同じ9つのプロセスを実行したところ、3分で完了できたという。「データベースを切り替えただけで50%の時間短縮が可能になった」(ムスタファ氏)。さらにBIツールを最適化したところ、同じ9つのプロセスが2分まで短縮した。

 次にSAP HANAで実行するフロントエンドのレポーティング機能をBIツール「SAP BusinessObjects」のレポーティング機能に置き換えたところ、同じ9つのプロセスにかかる時間は1分未満に短縮された。「必要な情報を必要なときに取得できる環境ができた」(ムスタファ氏)

 Oracle DatabaseからSAP HANへの移行に伴い、Ferrara Candy Companyの営業担当者は、顧客情報を統一された単一のビューで確認できるようになった。結果として一貫性のある確実な情報と分析を基に、適切な行動を取ることが可能になった。

Oracle DatabaseからSAP HANAへの切り替えは増えているのか

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