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税務署が楽になり、納税者が得をする「AI」の使い方:金融×AIの現在【前編】
金融系企業がAI技術を使うと、これまで従業員や顧客に手入力を求めていたプロセスを自動化・効率化し、業務の速度を上げることができる。実例を基に、AI技術が金融業務にもたらす効果を示す。
銀行やクレジットカード発行会社などの金融系企業は、見込み客の審査や知的な投資、適切な顧客サービスの実現を目的に、AI(人工知能)技術の利用を増やしている。
金融業界は規制が非常に厳しい。そのため、金融サービスでAI技術の利用が始まったのは比較的遅かった。だが、今は急成長している。その成長には、こうした規制が後押ししていると考えられる。厳密なガイドラインの規制を受ける分野の方が、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)やルールベースのAIアルゴリズムの導入が容易になる可能性がある。こうした分野には達成すべき明確な目標があり、目標に至るまでにたどるべき道筋もはっきりしているからだ。
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「金融AI」の使い道
例えば金融ソフトウェア企業のIntuitは、広く利用されている税務ソフトウェア「TurboTax」や会計ソフトウェア「QuickBooks」といった同社製品の多くを、機械学習などのAI技術によって強化している。金融審査を支援するアルゴリズムや、顧客体験を向上させるチャットbotなどがその例だ。
Intuitは、税務申告プロセスの自動化を助けるアルゴリズムも作成している。同社のデータサイエンス部門でバイスプレジデントを務めるマイケル・ラドウィン氏は「大半の米国人は税金を申告しなければならない。それが容易になれば、税務署にも納税者にもメリットがある」と語る。
AIが税額控除の可能性を可視化
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