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「SSHD」とは? HDDとSSDを融合させた新たなストレージ「SSHD」と「SSD」の違い【前編】

HDDとSSDを組み合わせたストレージが「SSHD」だ。SSDとは何が違い、どのようなメリットが期待できるのだろうか。

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 企業向けストレージの主流は、SSD(ソリッドステートドライブ)などのフラッシュストレージになりつつある。特にプライマリーストレージの場合はその傾向が強い。ただしフラッシュストレージはHDDと比較してコストが高くつく。投資額を抑制したい場合は「SSHD」(ソリッドステートハイブリッドドライブ)と呼ばれるストレージも比較対象にするとよい。

 SSHDは大容量化しやすいHDDと、データの読み書き速度が高速なSSDの特性を組み合わせたストレージだ。SSDと比較した場合、どのようなメリットとデメリットがあるのだろうか。

SSHDとSSDの“根本的な違い”とは

 SSHDはHDDの仕組みを母体にしつつ、小容量のSSDを搭載する。HDDの容量をベースにしながら、SSDのデータ読み書き速度や不具合の少ない安定性などを併せ持つわけだ。SSD部分はキャッシュの役割を担う。使用頻度が高いデータをSSDに保存し、読み書き速度を高めてアプリケーション動作を高速化させる。

 データの読み書き速度が高速なSSDは、SSHDよりも容量単価が高額になる。各種マネージドサービスを手掛けるOffice1のエンジニア、カーティス・バークール氏は、容量単価の差は「5〜20倍になる可能性がある」と語る。SSDはNAND型フラッシュメモリをフルに使用することでデータ読み書きの高速化を実現している。バークール氏は「少量のNAND型フラッシュメモリを搭載するSSHDであっても、データ読み書きは目に見えて速くなる」と説明する。

 企業がSSDとの比較でSSHDの採用を検討する主な理由は、コスト削減だ。SSDはストレージの中では比較的高額であることが背景にある。ただしSSHDの利点はコストだけではない。SSHDは一般的に、使用状況のモニタリング、重複排除、自動バックアップといった機能を使って自動的に容量効率やデータの読み書きを最適化する。「こうした手法を採用するからこそ、SSHDはデータ読み書きを高速化しつつ、コストを削減できる」と、運用管理ベンダーSolarWindsのパトリック・ハバード氏は強調する。

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