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AWS、Microsoft、Google、Oracleの「DBaaS移行サービス」を機能で比較する主要ベンダーの「DBaaS」を比較【後編】

「DBaaS」(Database as a Service)の主要ベンダーは、オンプレミスのDBMSからDBaaSへの移行を支援するサービスを提供している。各社の移行サービスを確認していこう。

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 データベース管理システム(DBMS)のクラウドサービス「DBaaS」(Database as a Service)を選定するときの評価ポイントが、オンプレミスのDBMSからの移行がしやすいかどうかだ。DBaaSの大手ベンダーの中には、DBMSの移行のために多岐にわたる機能やサービスを用意するベンダーもあれば、こうしたサービスの提供で後れを取るベンダーもある。

 前編「AWS、Microsoft、Google、Oracleの『DBaaS』をラインアップで比較する」に続く後編となる本稿は、DBaaSの主要ベンダーであるAmazon Web Services(AWS)とMicrosoft、Google、Oracleの4社が提供するDBMS移行サービスを比較する。

Amazon Web Servicesの移行サービス

 主要DBaaSベンダーを比較すると、AWSのDBMS移行サービスは競合よりも充実している。AWSのDBMS移行サービス「AWS Database Migration Service」は、同社のDBaaSにデータを移行させたら、その後は移行先のDBaaSと、移行元となるオンプレミスのDBMSとの間で同期を維持できる。DBaaSとオンプレミスのDBMSが、異なるDBMSをベースにしていても利用可能だ。

 AWSはAWS Database Migration Serviceの機能として「AWS Schema Conversion Tool」も提供する。AWS Schema Conversion Toolは移行元DBMSの「ビュー」「ストアドプロシージャ」「関数」などの要素をAWSのDBaaS向けに変換できる。ワークロードのソースコードをスキャンすることにより、埋め込まれたステートメント(命令文)を探し出し、AWSのDBaaSで利用できるようにそれらのステートメントを変換することも可能だ。

Microsoftの移行サービス

 Microsoftは以前、オンプレミスのインフラで稼働する同社のDBMS「SQL Server」から同社のDBaaS「Azure SQL Database」への移行に重点を置いていた。現在は、同社製以外のDBMSから同社のDBaaSへの移行を支援するサービスや機能を提供している。

 DBMSの移行サービス「Azure Database Migration Service」は、異なるDBMS間でワークロード(アプリケーション)を移行させることが可能だ。具体的には、

  • Oracleの「Oracle Database」から「Azure SQL Database」「Azure Database for PostgreSQL」への移行
  • オープンソースの「MongoDB」から「Azure Cosmos DB」への移行

などができるようになる。

Googleの移行サービス

 GoogleはDBaaSへの移行ツールの種類ではAWSとMicrosoftに後れを取っている。「MySQL」同士や「PostgreSQL」同士など、同じDBMS間での移行は、Googleの各DBaaSが持つレプリケーション機能に依存する。異なるDBMS間の移行について、同社はサードパーティー製の移行ツールを使うか、移行の経験を備えた同社のパートナーの協力を仰ぐことを勧めている。

Oracleの移行サービス

 Oracleはオンプレミスのインフラで稼働する同社製のDBMSを、同社のクラウドサービス「Oracle Cloud」に移行する方法を複数提案している。ただし異なるDBMS間の移行支援サービスは提供していない。DBaaSへの移行に関しては、Oracleは同社のDBMS固有のデータ転送技術に依存している。

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