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「オンライン教育」と「セキュリティ対策」の2重苦に悩むコロナ禍の教員:オンライン教育を脅かす攻撃【中編】
教育機関にとって、新型コロナウイルス感染症対策としてのオンライン教育の導入は喫緊の課題だ。一方で新たなシステムの導入に伴うセキュリティ問題への対処もおろそかにはできない。教員の置かれた状況は。
教育機関は長い間サイバー攻撃の標的にされてきた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策でさまざまな教育機関がオンライン教育を実施する中、教育機関を狙うサイバー攻撃が勢いを強めている。「オンライン教育を実施する教育機関は非常に脆弱(ぜいじゃく)になっている」と、セキュリティベンダーSonicWallのCEO、ビル・コナー氏は述べる。
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コロナ禍で変わる教育
エンドポイントセキュリティベンダーMorphisecは米国の500人以上の教員や管理者を対象に、COVID-19がオンライン教育に与えた影響について調査した。同社は調査結果を交えて、以下の見解を示した。
ランサムウェア攻撃は増加し、巧妙化が進んでいます。にもかかわらずK-12(注)の教員の半数以上は、所属する教育機関からランサムウェアの危険性について警告を受けていません。オンライン教育に移行する上で「ランサムウェアが最も重要なリスクになると感じている」と答えた教員は、K-12およびそれ以上の教育機関全体で13%にとどまりました
※注:幼稚園から高等学校までの教育機関。
軽視できない「教員へのプレッシャー」問題
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