新しいオフィスと働き方を探る【後編】
“企業版TikTok”、AI、ホワイトボードアプリ――「ハイブリッドワーク」を洗練させる3大トレンド
今後、テレワークとオフィスワークの従業員が入り交じる働き方が当たり前になると、コミュニケーションの姿が大きく変わる可能性がある。こうした中で新しいトレンドとして注目すべき3つの技術分野とは。
中編「金融業が脱・オンプレミステレビ会議からの『クラウドWeb会議』移行を決めた訳」までの2回にわたり、テレワークとオフィスワークを組み合わせた働き方「ハイブリッドワーク」のトレンドを考察してきた。新しい働き方は、ユニファイドコミュニケーション(UC)の分野に新たなトレンドを生み出している。主要な3つのトレンドは「動画コミュニケーション」「人工知能(AI)技術」「ホワイトボードアプリケーション」だ。それぞれについて詳しく見ていこう。
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チームコラボレーションは今
1.「Snapchat」「TikTok」のような動画コミュニケーション
金融サービス企業JPMorgan Chase(以下、JPMorgan)でエクゼクティブディレクターを務めるユージーン・ピッツ氏は、動画の新たな用途を模索し、動画の作成と従業員への配布をオープンにしたいと考えている。ビジネスにおける動画の用途は、簡単に動画を録画できるSnapの「Snapchat」やByteDanceの「TikTok」といった一般消費者向け動画共有サービスと同様だ。メールを送信する代わりに短いビデオメッセージを送ることは「メールに取って代わる可能性がある」とピッツ氏は語る。
2.AI技術
UCのもう一つのトレンドがAI技術だ。AI技術は議事録の文字起こし、ライブ字幕、アクションアイテム機能(いわゆるToDoリスト)によって、ハイブリッドワークの生産性を向上させる可能性がある。
AI技術は、音声などのデータを処理して営業チームに情報を提供し、営業チームが顧客の要請に迅速かつ効果的に対処する、といったことにも役立つ。Johnson & Johnsonでユーザーエクスペリエンスおよび組織変更管理部門のディレクターを務めるマーク・バンガーター氏は、「AI技術で音声を分析することで会議の効果を高め、意思決定やフォローアップが必要な問題点を判断できるようになると」と述べる。
3.ホワイトボードアプリケーション
バンガーター氏が成長を感じているもう一つのトレンドは、ホワイトボードアプリケーションだ。ホワイトボードアプリケーションは、ハイブリッドワークを実現するための戦略に密接に関わってくる。「会議空間を会議室の外に持ち出し、実際に会議室に出向くメンバーと、オンライン参加するメンバーのどちらにも魅力的になるようにするには、高度な仮想コラボレーションを実現する技術がますます重要になる」と同氏は話す。
調査会社Metrigyでアナリストを務めるアーウィン・ラザー氏によると、4割以上の企業がホワイトボードアプリケーションを導入しているか、導入を計画しているという。「ホワイトボードアプリケーションには成長を見込める市場があり、中核となるコラボレーションポートフォリオになると考えられる」と同氏は語る。
「ホワイトボードアプリケーションに感情分析のアプリケーションを組み合わせる方法もある」とバンガーター氏は話す。こうすると企業は、会議参加者が特定のトピックに同意するかどうかを判断して、意思決定に役立てることが可能になる。感情分析があれば、ホワイトボードアプリケーションのデータを基に参加者の意思決定を下すことも可能になるという。
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