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「メール」波乱の歴史 コミュニケーションの主役から“脇役”へ「メール」はどうなるのか【前編】

メールは数十年にわたりビジネスコミュニケーションを支えてきた。しかし今は昔。「Microsoft Teams」「Slack」といったビジネスチャットツールの台頭で、メールは主役でなくなりつつある。今後、どうなるのか。

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 メールは近いうちに、最新のコラボレーションツールの後塵(こうじん)を拝することになるのだろうか。その明確な答えはまだ分からない。

 ビジネスの世界ではメールは依然として主要なコミュニケーション技術だ。しかし新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)によって「Microsoft Teams」や「Slack」といったビジネスチャット機能を備えたコミュニケーションツールが急速に普及し、重要性が薄れている。ビジネスコミュニケーションにおけるメールの役割は今後、どう変わるのか。

主役から“脇役”へ――メール波乱の歴史を振り返る

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 インターネットの前身に当たる「ARPANET」で1970年代に登場したメールは、1990年代半ばにはインターネットの利用拡大とともに爆発的に普及した。もともと「文字だけ」のメッセージング手段だったメールは、画像や動画も添付できるようになって進化を遂げてきた。だがビジネスユーザーを悩ませている点はずっと変わっていない。例えば下記の点だ。

  • 複数人でやりとりする際、スレッドが煩雑になり情報を探すのが難しい
  • 不正メールによるマルウェア感染や情報流出のリスクがある
  • Web会議やチャットといったリアルタイムコミュニケーションの機能がない
  • 他のツールとの連携が難しい

 これを背景に、コミュニケーションツールベンダーはメールの弱点をなくしたビジネスチャットツールを開発し、ビジネスユーザーから支持を得るようになった。主要なビジネスチャットツールは次のような機能を備えている。

  • 1対1やグループでのコミュニケーションのスレッド
  • チャット、ビデオ会議、ファイル共有、プレゼンス(在席情報)の表示といったリアルタイムコミュニケーション
  • 他のツールとの連携
  • セキュリティ

 後編は、ビジネスチャットツールの動向を踏まえ、メールとビジネスチャットツールの“共存”を考える。

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