サードパーティーcookieが使えないと「ターゲティング広告」はできないのか:サードパーティーcookieの後継者【中編】
ターゲティング広告の手段として普及しているサードパーティーcookieは、プライバシーの観点から利用不可になりつつある。ターゲティング広告に必要な情報を入手するために、企業は何を活用すればよいのか。
サードパーティーcookieは、エンドユーザーの訪問先Webサイトとは異なるドメインが発行したcookieだ。「Chrome」をはじめとするWebブラウザがサードパーティーcookieの利用を停止することを受け、広告業界は対処に追われている。
企業は、サードパーティーcookieを基にWebサイトでのエンドユーザーの行動を把握し、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)などのWebサイトにターゲティング広告を配信できる。サードパーティーcookieがなければ、エンドユーザーの特徴や属性をまとめたユーザープロファイルの作成、参照、メンテナンスは困難になる。
ユーザープロファイルがなければ顧客データを収集できない。顧客データがなければターゲット広告は打てない。
サードパーティーcookieの代わりはあるのか
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GoogleがChromeにおけるサードパーティーcookieの利用停止を発表したとき、「適切なデータを収集できなくなる」と心配する広告業界の声は少なくなかった。企業はターゲティング広告のために、戦略を修正して顧客から直接データを提供してもらわなければならなくなった。
顧客から入手できるファーストパーティーデータ(自社のWebサイトを訪問したエンドユーザーのデータ)について、以下の情報の把握に適切な手段だと、デジタルマーケティングを支援するThe Upper Ranksの創業者兼CEO、デービッド・ファーカス氏は説明する。
- オーディエンス(ターゲット広告の対象者)
- 自社ブランドに対するオーディエンスのエンゲージメント(愛着心)
- オーディエンスの購入プロセス
- オーディエンスにリーチする最適な方法を発見するためのより良いアプローチ
「企業は、エンドユーザーのデバイスを通じた行動追跡ではなく、エンドユーザーが利用するWebサイトやアプリケーションから情報を収集できる」とファーカス氏は語る。こうして得たファーストパーティーデータは、エンドユーザーが次に何を買うかを予測する機械学習モデルの改善に役立つという。
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