AWS、Azure、GCPの“異様な高額請求”は「エグレス料金」が原因だった?:“クラウド破産”を防ぐ8つの方法【第3回】
クラウドサービスを利用する際に忘れてはいけない検討事項の一つに「エグレス料金」がある。エグレス料金とは何か。どうすればエグレス料金を抑えることができるのか。
クラウドサービスのコストを予算内に収め、“クラウド破産”を防ぐには、コストが発生する要因を特定することが必要だ。クラウドサービスのコストを抑えるための主要な7つのポイントのうち、3つ目を説明する。
3.「エグレス料金」に制限を設ける
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クラウドサービスの無駄遣いを防ぐ
異なるインフラ間で大量のデータをやりとりすると、高額なデータ転送料金を支払うことになりかねない。クラウドサービスから他のインフラへのデータ移行や、リージョン(地域データセンター群)間のデータ移行時には、データ転送料金が発生する場合がある。こうしたデータ転送料金は「エグレス料金」と呼ぶこともある。クラウドサービスのコストを削減するには、不要なデータ転送を避けることが重要だ。
クラウドサービスの導入を検討する際はまず、クラウドベンダーのデータ転送料金を評価する。次にデータ転送の回数をできる限り削減できるようにワークロード(アプリケーション)を設計する。例えばオンプレミスインフラで稼働するワークロードがクラウドサービスにあるデータに頻繁にアクセスするのであれば、そのワークロードをクラウドサービスに移行させると、データ転送の回数を削減できる。
オンプレミスインフラとクラウドサービス間のデータ移行を支援するデータ移行サービスの利用も検討する。データ移行サービスは、データ移行時のセキュリティを確保するだけではなく、データ移行コストを抑えられる可能性がある。
例えばAmazon Web Services(AWS)の「AWS Snowball」やMicrosoftの「Azure Data Box」は、オンプレミスインフラのデータを専用端末に転送し、その専用端末をクラウドベンダーのデータセンターに移送することで、物理的にデータ移行を実施するサービスだ。専用の閉域網で複数のインフラ間を接続し、データを転送可能にするサービスもある。AWSの「AWS Direct Connect」やMicrosoftの「Azure ExpressRoute」、Googleの「Cloud Interconnect」などだ。こうした異なる手法の複数のサービスを見積もり、コストを比較するとよい。
第4回は、4つ目のポイントを紹介する。
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