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ソフトウェア開発者は「休むことは裏切り」だと考えてはいけないソフトウェア開発者「燃え尽き症候群」の防ぎ方【第4回】

ソフトウェア開発者が燃え尽き症候群にならないために、打てる手はあるのか。専門家が推奨する対処法を紹介する。

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 ソフトウェア開発者の燃え尽き症候群が深刻化している。対策としてできることは何か。複数の専門家の意見を紹介しよう。

休むことは裏切りではない

 「まずすべきことは、『自分が休むことはチームの期待を裏切ることになる』という考え方を変えることだ」。燃え尽き症候群を専門とする心理学者シャロン・グロスマン氏は、そう話す。「休みなく働く」というルールにチーム全員が従っているとしたら、個人が立ち上がり、そのルールをなくさなければならない。短期的な仕事目標ではなく、長期にわたる精神の健全性を重視する文化を築く必要がある。

 デービッド・ストロース氏は、Web開発ツールベンダーPantheon Systemsで最高技術責任者(CTO)を務める。ストロース氏が推奨するのは、プロジェクトが終わった後だけではなく、プロジェクトの進行中にも休暇を取り、ストレスを和らげるよう努めることだ。そうすれば、新たな視点を持ってプロジェクトに戻ることができる。「『プロジェクトが終わったら休暇を取る』という考えは、自分が休むことが障害になると思い込み、自分の時間を“必需品”ではなく“ぜいたく品”と見なしている証しだ」と同氏は述べる。

 休暇を取ることは、燃え尽き症候群を根本的に解決する手段ではない。根本的な原因を特定して対処することが重要だとストロース氏は注意を促す。グロスマン氏は経営幹部に対して、プロジェクトの最中にいったん離れることを従業員に推奨するようアドバイスする。燃え尽き症候群の根本的な解決は、個人の視点を変えるだけではなく、企業文化を変えなければならないからだ。


 第5回は、ソフトウェア開発者の燃え尽き症候群を防ぐために、専門家が推奨する別の対策を紹介する。

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