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「Zoom」でメジャーリーグ観戦の可能性に挑む、MLBの野心とはMLBとZoomのパートナーシップ【前編】

米プロ野球のMLBは、Zoom Video Communicationsとパートナーシップを締結した。MLBはZoomの技術にどのような役割を期待しているのか。

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 米プロ野球のMLB(メジャーリーグ機構)は2023年3月16日(現地時間)に、Zoom Video Communicationsとのパートナーシップ締結を発表した。このパートナーシップは、試合そのものの楽しさとファンの観戦体験の可能性を広げることを目指している。

Zoom製品群はどのように活躍するのか

 MLBは米国とカナダの30球団で構成され、自らを「米国で最も歴史がある最高峰のプロ野球リーグ」と位置付けている。同組織はマーケティング、コミュニティーリレーションズ(地域社会との関係構築)、CSR(社会的責任)活動など、世界中のコミュニティーに影響を与える取り組みを続ける。スポーツが社会に与える影響を高め、野球ビジネスのあらゆる側面に取り組む組織だ。

 MLBは、野球番組とコンテンツを通じて世界中のファンとのつながりを拡大し、公式動画配信サービス「MLB.TV」での試合数と視聴時間の記録を伸ばしていこうとしている。衛星放送やケーブルテレビのメジャーリーグ専門チャンネル「MLB Network」および、MLB.TVをはじめとするデジタルサービスの成果を追跡。それによってMLBは、メジャーリーグの試合を視聴者に楽しんでもらうための「イノベーション」の在り方を模索しているという。

 今回のパートナーシップによって、Zoom Video Communicationsの製品がMLB公式のユニファイドコミュニケーションツールとなる。例えばMLBのオフィスでは以下の製品群を導入し、コミュニケーションや共同作業を支える。

  • Web会議ツール「Zoom」
  • 会議室用テレビ会議アプライアンス「Zoom Rooms」
  • 音声クラウドサービス「Zoom Phone」
  • ウェビナー運営ツール「Zoom Webinar」

 「最高の技術を活用してMLBの視聴体験を高め、これまで以上のものをファンに届けるために、われわれは革新的な方法を常に探求している」。MLBの最高業務および戦略責任者のクリス・マリナック氏はこう述べ、「この分野のリーダー的存在であり、人々がつながる方法を再発明したZoom Video Communicationsとのパートナーシップは必然だった」と説明する。


 中編は、Zoomの製品群が観戦体験にもたらす変化について解説する。

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