よくある「使えないスキャナー」の特徴とそれでも企業が求める理想像:ペーパーレス化の第一歩「スキャナー」の役割【後編】
業務を円滑に進めるために、企業がスキャナーに求めるのはどのようなポイントなのか。企業が求める「理想のスキャナー」を、調査結果から探る。
文書のデジタル化と、ペーパーレス化を進める上で重要なのがスキャナーだ。企業はスキャナーを選ぶ際、どのようなポイントを重視すればいいのか。調査会社Alumen Consulting(Quocircaの名称で事業展開)による調査結果を基に探る。
企業がスキャナーに改善を望むポイント
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連載:ペーパーレス化の第一歩「スキャナー」の役割
ペーパーレス化の成否を決めるポイント
Quocircaは2022年7月、英国、フランス、ドイツ、スペイン、イタリアの組織に属する508人を対象にペーパーレス化に関する調査を実施し、調査レポート「Scanning as an enabler for digital transformation」を2022年9月に公開した。
同調査では、32%の組織が「スキャナーが文書を適切に読み取らず、やり直したことがある」と回答。26%が「やり直しで生じる時間の無駄」に不満を示した。27%は「スキャナーの計画外のダウンタイム(停止時間)」と「メンテナンスに時間が費やされること」を問題として挙げた。
スキャナーを購入する際のポイントとして、33%の組織が「メンテナンスの容易さ」、32%が「価格」、31%が「耐久性」を求めていると回答した。
企業がスキャンに求める要件はさまざまだ。例えばスキャンする紙のサイズや紙質、ページ数の他、スキャンに求める画質などが異なる。Quocircaの調査レポートによれば、業務で生じるさまざまな要求を満たすには、複数のスキャナーを併用しなければならないことがある。複数のスキャナーを使い分ける場合には、複数のスキャナーを一元管理する必要が出てくる。調査では、 42%の組織が「スキャナーを一元管理できること」が重要だと答えた。
社内でペーパーレス化を推進しているとしても、社外の組織や顧客から紙の文書が送られてくることから引き続き紙ベースの業務プロセスを残す企業もある。紙の業務を継続するのであれば、自社に合ったスキャナーを導入し、効率化を図ることが重要だ。
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