「ChatGPTなどの生成AIがあれば、もう人は不要」と考えていけないのはなぜ?:「ChatGPT」と「GPT」の違い【第7回】
「ChatGPT」をはじめとした生成AIツールはさまざまな可能性をもたらす一方で、利用に際しての注意点もある。それぞれを整理してみよう。
人工知能(AI)技術ベンダーOpenAIのAIチャットbot「ChatGPT」が登場し、テキストや画像などを自動生成するAI技術「ジェネレーティブAI」(生成AI)の存在はより身近になった。一方でChatGPTをはじめとする生成AIツールには、注意点もある。それは何なのか。
使って後悔しないために知っておくべき「生成AIの光と影」
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連載:「ChatGPT」と「GPT」の違い
- 第1回:ChatGPTの謎用語「GPT」の“本当の意味”はこれだ
- 第2回:「ChatGPT」と「GPT」の違いとは? “あれ”の有無が超重要
- 第3回:ChatGPTの頭脳「GPT」が爆速で進化 “賢さ”の歴史を数字で追う
- 第4回:ChatGPTとGPTの「IT用語」としての違いとは? どう使い分ける?
- 第5回:ChatGPTの中核「GPT」は実は1つじゃない それぞれの違いとは?
- 第6回:「ChatGPT」と「GPT」を利用料金で比較 具体的な金額とは?
「ChatGPT」は冷静に見ることが重要
ChatGPTと、その中核要素であるLLM(大規模言語モデル)「GPT」(Generative Pre-trained Transformer)は、今後も進化を続けると考えられる。ソフトウェアベンダーは自社製品をChatGPTおよびGPTと連携させることで、新たな可能性が生まれることに期待を寄せている。Slack Technologiesのプロダクト担当シニアディレクター、ジャッキー・ロッカ氏は「ChatGPTやGPTのおかげで、より多くの人々が生成AIを受け入れ、課題解決や業務効率化に活用するようになる」とみる。
損害保険会社Hippo Analytics(Hippo Insurance Servicesの名称で事業展開)でエンジニアリングマネジャーを務めるトニー・ジアン氏は、音声によるやりとりを実現する機能が充実すれば、生成AIツールの利便性が高まると考える。「音声によって質問したり、回答を得たりすることが可能になれば、文字の読み書きのできない人でも生成AIツールを生かすことができるようになる」(ジアン氏)
データマネジメントベンダーAlationのチーフイノベーションオフィサー、アーロン・カーブ氏は「生成AIは日増しに進化している」と認めつつ、生成AIツールによる回答をうのみにすることは「危険だ」と注意を促す。生成AIツールをうまく使うためには、全てを生成AIツールに任せるのではなく、回答の信ぴょう性を冷静に判断するなど「人が考えることが欠かせない」とカーブ氏は言う。
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