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LinuxベンダーSUSEが脱「販売」に動くしかない“深い理由”CEO単独インタビュー「新生SUSEが狙うもの」【第7回】

競合Red Hatから新しいCEOを迎え入れたSUSEは、技術開発に注力するとともに、販売体制を一新する。具体的には何をするのか。

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SUSE | Linux | Red Hat(レッドハット)


 2023年に入って新しい経営体制を整え、事業拡大に取り組むSUSEは、企業向けLinuxディストリビューション(配布用パッケージ)ベンダーとして何に力を入れるのか。今後、注力する取り組みについて同社のダークピーター・ファン・レーベンCEO(最高経営責任者)と、APAC(アジア太平洋地域)担当ゼネラルマネジャーのジョセップ・ガルシア氏に聞いた。

SUSEが「販売」より注目するのは何か?

―― SUSEは新しい経営体制の下、何に力を入れるのでしょうか。

ファン・レーベン氏 直近で重点的に取り組んでいるのは、市場に参入する方法を変えることだ。当社はAPACのさまざまな国に進出するとともに、ユーザー企業とより強力な関係を築きたいと考えている。これに関して、APAC担当のジョセップ(ガルシア氏)の役割に期待したい。

 SUSEはこれまで「製品販売」に注力してきたが、これからは「ユーザー企業の課題解決」に重点を置く。これにより、当社の製品・サービスの導入が広がると考えている。当社は新体制の構築を進めているところだ。当社の従業員は優秀だが、配置に関しては改善の余地がある。従業員を適材適所で配置し、市場開拓の勢いを強めたい。

ガルシア氏 APACでは営業部隊を統一し、スキルを磨きながら販売力の強化に取り組んでいる。今後は、ユーザー企業や販売パートナーとの関係づくりに力を入れる。特にKubernetes(コンテナオーケストレーションツール)の管理ツール群「Rancher」を使っているシステムインテグレーター(SIer)とのパートナーシップを強化し、Rancherを活用した製品・サービスの販売を拡大したいと考えている。この取り組みは始まったばかりだ。成果が出るまで時間がかかるかもしれない。

 ユーザー企業には、クラウドサービス群の「Amazon Web Services」や「Microsoft Azure」のサービスを含めて、さまざまなコンテナを使いたいというニーズがある。コンテナ管理を一本化できるツールのニーズが旺盛だ。SUSEはそのツールを提供できると考えている。ユーザー企業だけではなく、アプリケーション開発を手掛ける企業との接点も積極的に作りたい。


 第8回は、SAPを切り口としたSUSEのビジネスについて尋ねる。

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