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三種の神器ならぬ「ソフトウェア開発の“四種の神器”」はこれだソフトウェア開発者のキャリアガイド【第4回】

ソフトウェア開発プロジェクトを効率的に進めるためには、適切な開発ツールや開発手法を活用することが欠かせない。ソフトウェア開発者が押さえるべき代表的な開発ツールや開発手法を紹介する。

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 現代のソフトウェア開発プロジェクトにおいて、セキュリティやスピードに対する要求は高まっており、それに伴い開発ツールや手法の選択肢は多様化している。本稿は、「開発現場で活躍したい」「キャリアアップを目指したい」と考えるソフトウェア開発者が押さえるべき、4つの開発ツールと4つの開発手法を解説する。

ソフトウェア開発者が押さえるべき「四種の神器」はこれだ

 ソフトウェア開発者は、ソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)の各段階でさまざまな開発ツールを使用する。代表的なツールは以下の通り。

  • バージョン管理ツール
    • 複数の開発者が同じ開発プロジェクトで同時にコラボレーションできるように、バージョン管理を容易にするツール。特に有名なのは「Git」だ。Gitをベースにしたソースコード共有サービスとしては「GitHub」「GitLab」「Bitbucket」などがある。
  • IDE(統合開発環境)
    • 特定の構文を強調する「シンタックスハイライト」機能や、デバッグ、コード補完などの機能を備えた包括的なコーディング環境を提供する。
    • 「Visual Studio Code」「IntelliJ IDEA」「PyCharm」といったIDEは、開発者が効率的に、かつエラーを抑えてソースコードを記述するために役立つ。
  • CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)ツール
    • テストとデプロイを自動化するツール。代表的なものに「Jenkins」「Travis CI」「CircleCI」がある。自動化により、アプリケーションを迅速かつ確実にリリースでき、開発からデプロイまでにかかる時間を短縮可能だ。
  • コンテナツール
    • アプリケーションをコンテナにパッケージ化する「Docker」や、コンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」などがある。コンテナ化すれば、アプリケーションの移植性が高まり、異なる開発環境間での管理が容易になる。

 開発手法も多岐にわたる。代表的なものは以下の通り。

  • テスト駆動型動開発(TDD:Test Driven Development)
    • 現代のソフトウェア開発で注目されている開発手法。まずテストコード(テスト用プログラムのソースコード)を作成し、そのテストを基にソースコードを実装する。テストの結果に応じて、ソースコードの修正やリファクタリング(システムの挙動を変えずにプログラムの内部構造を変えること)を繰り返す。
    • テストコードを先に書くことで、開発過程におけるバグの早期発見や、修正がしやすくする。欠陥リスクを減らし、全体的なソースコード品質を向上させることで、ソフトウェアの堅牢(けんろう)性と信頼性を高められる。
  • スクラム
    • DevOps(開発と運用の融合)やCI/CDは、小規模な変更を短期間のうちに繰り返す「アジャイル」型開発を支えるもので、開発と運用を効率化できるというメリットがある。アジャイル型開発手法の代表例がスクラムだ。スクラムでは、開発プロセスをスプリント(短い開発期間)に分割し、各スプリントの進捗(しんちょく)を毎日のスタンドアップミーティング(立ったまま実施する簡単な会議)で確認する。
  • カンバン
    • カンバンもアジャイル型開発手法の一種だが、スクラムとは異なるアプローチを取る。カンバンでは、ワークフローを可視化して管理し、作業の流れを最適化することに重点を置く。これによって、開発チームに過度の負担を掛けることなく、継続的デリバリーを実現する。作業項目がボード上で視覚的に管理され、進捗状況が一目で把握できる点が特徴だ。
  • エクストリームプログラミング
    • エクストリームプログラミングもアジャイル型開発手法の一種で、短い開発サイクルで頻繁にリリースを繰り返し、質の高いプロダクトを継続的に提供することを目指す。顧客満足度を重視し、開発チームと顧客とのコミュニケーションを密にすることに重点が置かれている。

 次回は、開発チームのコラボレーションを強化するためのアドバイスを紹介する。

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