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設定ファイル「TOML」「INI」を比較 それぞれの長所、短所は?:TOMLとINIの違い【後編】
主要な設定ファイル形式であるTOMLとINIは、それぞれに固有の長所と制約がある。どちらを選ぶべきかを見極めるために、両者の長所と短所を比較する。
複雑化するシステム構成の中で、設定ファイルの管理は大きな課題となっている。代表的な設定ファイル「TOML」と「INI」は、それぞれ強みと制約を持つ。選択の判断材料となる比較評価をまとめた。
TOMLの長所と短所
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連載:TOMLとINIの違い
設定ファイルの扱い方
一部のエンジニアは、TOMLファイルを「JSON」「XML」「YAML」ファイルよりも読みやすく編集しやすいという点で評価している。TOMLの構造はシンプルで、設定内容を把握しやすく、頻繁な変更をしなくてよい場合がある。
主な長所
- 明快で分かりやすい記述方式
- 幅広いツールで利用可能
- コメント記述の簡便さ
- エラーメッセージの分かりやすさ
- 設定ファイルの作成、編集のしやすさ
主な短所
- XMLなど他の形式と比べて複雑なデータ構造を扱いづらい
- JSONやYAMLほど普及していない
INIの長所と短所
主な長所
- シンプルで、書き込み、編集、トラブルシューティングが容易である
- 可読性が高く、結果が予測しやすい
主な短所
- XMLのような複雑なデータ構造を扱うことが難しい
- TOML、JSON、YAMLなどに比べて制限がある
- キーバリュー方式(キーと値のペアによる記述)のみ使用可能
- 階層構造での設定記述が困難で、複雑な設定には不向き
- 厳格な標準がないため、ツールによって独自の定義を設けている場合がある
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