BYODソリューションの選び方
厳しいセキュリティ基準を満たした保険会社のBYOD事例
保険会社の英Hamilton FraserがMobileIronを採用した決め手は、分かりやすいGUIとネットワークからの端末の撤去機能だった。
保険会社の英Hamilton Fraserは、全社規模でBYOD(私物端末の業務利用)計画を展開するに当たり、米MobileIronと契約した。
Hamilton Fraserは住宅保険を専門とし、英政府が2006年に導入した敷金を保護する制度(tenancy deposit protection scheme)の下で政府の主要な提携先の1つになっている。この制度では、不動産物件から賃貸人が退去する際に何らかのトラブルが発生した場合に、貸主と借主の両者に対して、そのトラブルの解決に当たる中立的な調停人が割り当てられる。
Computer Weekly日本語版 2013年7月10日号無料ダウンロード
本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 2013年7月10日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。
なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。
Hamilton Fraserの本社はロンドン北部のバーネットにあり、125人の従業員がいる。同社ではテクノロジーに力を入れていて、23人のIT関連職員を擁している。
Hamilton FraserのIT管理者、ピート・アガサンジェロウ氏は、「私は、テクノロジーは常に変化しているという事実を重視している」と話す。「弊社のような企業にとって、また将来パートナーになる可能性がある企業および顧客をはじめ弊社がサービスを提供する相手にとって、ビジネスのレジリエンス(回復力)とセキュリティは、信頼性という点で極めて重要だ。従って、私がソリューションを検討する際は、ソリューションがレジリエントでセキュアであるかどうかが非常に重要な判断基準になる」
さらにアガサンジェロウ氏はセキュリティ対策の重要性を強調する。「これはもろ刃の剣だ。テクノロジーの進展は目覚しいが、それはセキュリティの脅威も同じだ。弊社には政府との契約があるため、特にISO 27001へのコンプライアンスに関して、万全のセキュリティ対策を講じる必要がある」
BYODの解禁
アガサンジェロウ氏は、オフィスの環境に変化が現われ始めた2012年に、BYODの検討を始めた。
「若い社員たちが昼休みに、モバイル端末を使ってゲームをしたりソーシャルネットワークを使っていた。さらに、外出中にメールを使いたい上級管理者たちも、モバイル端末を活用していた」とアガサンジェロウ氏は話す。
「どちらのシナリオにもリスクがある。適切に管理しなければ、不満を抱える社員が(腹いせに)メールを勝手に外部に送ることなど簡単だ」
Hamilton Fraserは既にモバイルに対応しており、社有のiOS端末(iPhoneとiPad)を導入していた。iPhoneとiPadを選んだのは、どちらもコスト効率がよく社員の間でも人気が高かったためだ。
「何が使えるかを調べてみた。比較的小規模な会社としては、iPhoneとiPadのコストはまずまずだった」とアガサンジェロウ氏は話す。一方、全社規模でのBlackBerry導入コストは、小規模企業にとっては容認し難いという。
しかし、Hamilton Fraserのネットワークで社員が使っている端末はApple端末だけではなかった。
「ユーザーが持ち込む端末の種類はコントロールできない。特に役員や事業開発の社員の間では、間違いなくiOSが圧倒的に人気だ。だが同時に、スマートフォンの出荷数が最も多いのはSamsungだという事実は無視できない。つまり、Androidの利用者も相当数いる」とアガサンジェロウ氏はこぼす。
「どのような端末にも安心して対応できるソリューションが必要で、コストだけが売り物ではないソリューションを選びたかった」
製品選定とその理由
2012年9月に、アガサンジェロウ氏は部下に依頼して、既存の問題の規模を特定し、未承認の端末を使って会社のネットワークにアクセスする問題に対応できるベンダーをリストアップした。
有料のソリューションと無料のソリューションの両方を対象に評価を始め、Hamilton Fraserの環境に最も有効なソリューションを検討した。そして2、3カ月にわたる調査の結果、最適だと判断した製品に行き着いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
7
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
10
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー