クラウド時代のオフィススイート選定術【第3回】
瞬時に普及した「Google ドキュメント」、他のオフィススイートにない特徴とは?(2/2 ページ)
Google ドキュメントの特徴
クラウドとコラボレーション以外にもGoogle ドキュメントには多くの特徴がある。
ファイルの変更履歴
作成したファイルには全ての変更履歴が保存される。例えばGoogle ドキュメントで文章を誤って消したり、いろいろな人が文章を加筆修正したりしても、保存されている履歴の文章に復元が可能だ。これは、ファイルがローカルだけに保存されるサービスやソフトウェアでは実現することが難しい特徴の1つだ。
セキュリティ
クラウドサービスというとセキュリティ面が不安という声も多い。だがGoogle ドキュメントは、セキュリティ面についても十分な対応がされている。Google Appsを契約し、かつ社内のメールアドレスをIDにしているとしよう。管理者はその場合、社内ドメインを含むIDだけに、Google ドキュメントのファイル共有範囲を制限できる。これにより、Google ドキュメントのファイルを操作ミスにより組織外の人に共有したとしても、アクセスされることを防ぐことができる。
Google ドキュメントは、不要なメンバーとの共有を防いだり、編集やダウンロードの禁止、共有の有効期限などの設定を可能にしたりするIRM(Information Rights Management)機能を標準搭載する。社内で機密情報を共有するとき、権限者のみがファイルを編集できるようにして、ファイル共有先のユーザーは閲覧のみに制限できる。またファイルのダウンロードや閲覧に期限を設定することも可能だ。
IRMを一般的なファイルサーバで実現しようとすると、技術力や多くの作業だけでなく多額の開発コストが必要なことは容易に想像が付くだろう。Google ドキュメントは、こうした機能をサービスとして利用でき、ユーザー企業側で開発する必要がない。
ソフトウェアのバージョンを気にしない
Google ドキュメントは、バージョンという考え方がない。少しずつ機能が追加されるため、ユーザーの使い勝手が極端に変化することはない。パッケージソフトウェアのように、定期的にソフトウェアをリプレースする必要がなく、常に最新の機能を使うことができる。
柔軟なファイル形式
作成したファイルは、必要に応じてMicrosoft Office形式やPDF形式など、さまざまなファイル形式でダウンロードできる。例えば、社内でGoogle ドキュメントを使って作成したファイルを社外へ共有する場合は、適切な形式に変換して共有できる。さらに、社外から共有されたMicrosoft OfficeファイルをGoogle ドキュメントの形式に変換して保存することも可能で、社外との情報共有を妨げることがない。
ファイルを探す
クライアントPCやファイルサーバにファイルを保存している場合、ファイルがどこにあるかを覚えておかなければ、探しているファイルにたどり着くことは困難だ。Google ドキュメントで作成したファイルは、Google ドライブに保存されるため、ファイルの場所はそれほど意識しなくてもよい。ファイルには全て独自のURLがあるため、URLで共有したり、探しているファイルのキーワード(タイトルやファイル内の文章、作成者など)で検索したりすれば、簡単にファイルにたどり着くことができる。
今回は、Google ドキュメントの特徴について解説した。次回は、Office 365とGoogle Appsの具体的な違いを、メールシステムを中心に説明する。
筆者紹介
脇本 孝太郎 富士ソフト
2009年からGoogle Appsビジネスに従事し、営業およびプリセールスとして活躍している。多種多様な業種のGoogle Apps導入プロジェクトに参画してきた。現在は担当領域を広げ、Google Appsだけでなく「Salesforce」など他のサービスを含めた業務改善やワークスタイル変革について、提案やセミナーのプレゼンターとして活躍している。
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