進化する「DDoS攻撃」にどう挑むか【第3回】
「クラウド型DDoS攻撃対策サービス」を賢く選ぶ“3つのポイント”とは?(2/3 ページ)
ポイント1: DDoS攻撃をどのようにクラウドへ迂回するか
攻撃を受けた際、クラウド型DDoS攻撃対策サービスのスタッフへ電話をしたりメールをしたりする必要があると、そこで多くの時間がかかってしまう。DDoS攻撃発生時は、オペレーターの介在なく自動的に、クラウドへトラフィックを迂回する仕組みが必須になると考えられる。
アーバーネットワークスが運用している脅威情報ネットワーク「ATLAS」(Active Threat Level Analysis System)のデータによれば、約90%の攻撃は1時間以下で完了する。そのため攻撃発生時の手続きに時間がかかるクラウド型DDoS攻撃対策サービスを選択してしまうと、迂回する以前に攻撃が終わってしまう可能性があるのだ。
ポイント2:ベンダーは守るべき対象を理解しているかどうか
DDoS攻撃に対する防御は、保護対象の設備、特にサーバの種類によって守り方を変える必要がある。サーバの種類を考慮せず一般的な手法で防御した場合は、防御が想定通りにできなかったり、過剰防衛となったりして、多くの正規トラフィックに影響が出てしまう可能性がある。クラウド型DDoS攻撃対策サービスのベンダーが、防御対象を事前に調査して、適切な準備をしてくれるかどうかが非常に重要になる。
ポイント3:ベンダーがDDoS攻撃対策製品に精通しているかどうか
実際のDDoS攻撃の防御に使用する製品は、クラウド型DDoS攻撃対策サービスのベンダーによってさまざまだ。サービススタッフが、これらのDDoS攻撃対策製品に精通している必要があることは言うまでもない。
DDoS攻撃の中には、開始から時間と共に変化する攻撃が多く見受けられる。こうした攻撃については防御側も、設定変更をしながら防御を継続する必要がある。クラウド型DDoS攻撃対策サービスの契約を検討している企業は、サービススタッフの技術的スキルや使用しているDDoS攻撃対策製品について、可能な限り事前に確認しておくことが大切だ。
クラウド型DDoS攻撃対策サービスの技術的な注意点
クラウド型DDoS攻撃対策サービスは、クラウドへDDoS攻撃のトラフィックを迂回するために、「BGP」といったルーティングプロトコルを利用し、ホスト(コンピュータ)間のパケットの送受信に必要な経路情報をルーター間でやりとりする。
現状ではBGPを利用してインターネットでやりとりする経路情報は、プレフィックス(注1)が「/24」のサブネット(注2)を最小単位とすることが慣習となっている。それよりも小規模なサブネット、つまりプレフィックスが「/25」や「/26」などのサブネットの経路情報は、基本的にはやりとりしない。そのため、こうした小規模なサブネットの払い出しを受けている場合は、クラウド型DDoS攻撃対策サービスの利用に当たって注意が必要になる。
※注1: IPアドレス(IPv4の場合、32bit)のうち、ネットワークアドレス部を示す先頭部分のこと。/24の場合、ネットワークアドレス部は先頭24bit分、コンピュータを識別するホストアドレス部は8bit分となる。プレフィックス長が長くなるほどホストアドレス部が短くなり、サブネット(後述)がより小規模になる。
※注2:ネットワークの管理単位となる小規模ネットワーク。
そのため25bitや26bitなどのサブネットマスクで構成される、比較的細かいサブネットワークの払い出しを受けている場合は、クラウド型DDoS攻撃対策サービスの利用に当たって注意が必要になる。
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進化する「DDoS攻撃」にどう挑むか
大量のトラフィックを発生させてシステムを停止に追い込む「DDoS攻撃」。その現状はどうなっているのか。求められる対策とは。DDoS攻撃の傾向と対策を示す。
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