静かな動作と薄さにも注目
徹底レビュー:液体冷却採用の2-in-1「Acer Switch 7 Black Edition」はどのくらい静か?
Acerが2017年9月に発表した2-in-1-デバイス「Switch 7 Black Edition」は、高い画像処理能力と液体冷却システムによる静かな動作を実現した。同製品の性能や特徴を詳しくレビューする。
個別のグラフィックスを備え、ゲームなどの用途により特化した消費者向けノートPC市場が、再び活況を呈している。Acerは、2017年9月にベルリンで開催された国際的な消費者家電見本市「IFA 2017」で、単体グラフィック(注)を備えた13.5インチ型2-in-1デバイス「Switch 7 Black Edition」を発表した。
※注:単体のGPUを採用することで、能力を上げた画像処理(グラフィック)コントローラー。別名ディスクリート・グラフィック
Switch 7 Black Editionの画像処理能力はどれほど高いのか
キックスタンドのヒンジのような細かいパーツまで黒く塗り上げた漆黒のSwitch 7 Black Editionは、タブレットには珍しい液体冷却システムを備えている。同製品は、液体冷却システムとIntelの第8世代クアッドコア「Core i7」プロセッサを組み合わせることで、13.5インチ型デバイスとしてはより薄くなり、駆動音を抑えた静かな動作を実現した。最先端テクノロジーを組み合わせた結果は、同製品の価格に表れている。米国市場では、1699ドル以上と高価だ。
Switch 7 Black Editionの画像処理を支えるのは、NVIDIAのグラフィックスカード「GT 1030」のモバイル版「MX 150」チップセットだ。単体グラフィックと言っても、ヘビーゲーマーにとっては疑問が残る造りともいえる。MX 150は、動画編集や動画を使ったプレゼンテーションなどの作業には十分対応できるものの、「ゲーム用ノートPC」と見なせるレベルの画像処理能力を備えているかどうかは疑問だ。同製品の位置付けは、あくまで「Intelの統合グラフィックスを備えた2-in-1デバイスと比較すれば、期待以上の製品」程度に留めておくべきだろう。
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液体冷却システム採用の効果
同製品に関して最も注目に値する機能は、液体冷却システムだ。このシステムは、「内部パーツの熱をアルミニウム製の本体に移し、ノートPCの外へ逃がす」という物理法則をうまく活用している。ファンやポンプなど、ノイズを発する冷却機器を使用する代わりに、加熱された液体と冷たい液体を循環させる熱力学を応用したのだ。同冷却システムのエネルギー効率は高く、Acerによれば、同製品のバッテリー持続時間は最大10時間だという。
ディスプレイとデザインの成果
同製品が採用した13.5インチのIPS液晶ディスプレイは、2256×1504ピクセルの解像度を誇り、画面は明るく、色彩も鮮明だ。タイピングでもタッチ操作でも快適に作業できる。ただし、同製品に付属するタッチパネル用のスタイラスペンは、Microsoftの「Surface Pro」のスタイラスと同様、4096段階の筆圧感知をサポートする。ただし、スタイラスペン自体の短さは、気になる要素の1つだ。Switch 7 Black Edition付属のスタイラスペンは、タッチパネル操作が可能なスマートフォン端末であるSamsung Electronicsの「Galaxy Note」シリーズなど、同製品よりもはるかに小型の製品が採用するスタイラスと同程度の長さなのだ。
デザイン面には、価格に見合う最先端かつ革新的デザインに仕上げたAcerの努力がうかがえる。本体に組み込まれたキックスタンドは、デバイスが平面に触れた時点で、自動的に背面から開く仕組み。ディスプレイは片手で開閉でき、開閉時の動作によって本体の位置がずれてしまうこともない。
キーボードの構造
同製品のキーボードについては、キーの小ささが操作性に影響を与える可能性はあるが、Acerの以前の2-in-1デバイスに比べれば改善されている。Acerは、同製品付属キーボードにパームレストを、同サイズの他のキーボードよりもかなり広く取り、操作性を補っている。同製品のキーボードとタブレットを接続する磁石は非常に強力で、日々の使用でも安全性を保持するという。セキュリティ面では、同製品はディスプレイの縁に指紋スキャナーを備える。
まとめると、Switch 7 Black Editionは、優れたデザインと性能に加え、静かさでもトップクラスの2-in-1ノートPCという意味で、MicrosoftのSurface Proにも匹敵するだろう。ただし、その事実を反映して、価格も高めだ。
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