定評のあるキーボード、TrackPointを搭載
徹底レビュー:全てがトップクラス「ThinkPad X1 Carbon(2017モデル)」の気になる点は?(1/3 ページ)
キーボードやTrackPoint、バッテリー、ディスプレイなどいずれもトップクラスのコンポーネントを搭載した「ThinkPad X1 Carbon(2017モデル)」。ビジネスPCとしての魅力とは?
第5世代となったLenovoの「ThinkPad X1 Carbon」は、前モデルに引き続き同社にとって最上位クラスのUltrabookとして販売されている。わずか約15.95ミリという薄く洗練された筐体に14インチの画面が組み込まれており、重量も約1.14キロという軽さを実現している。TechTargetが実施したテストでは、ThinkPad X1 Carbonが、ほぼ全ての要素において一流であることが証明された。キーボード、クリックパッド、「TrackPoint」の構成から、IPSディスプレイに至るまでいずれもトップクラスのものが搭載されている。端子のラインアップも素晴らしい。また、本稿執筆時点では、これまでにTechTargetがレビューしたノートPCの中でも最長クラスのバッテリー持続時間を記録している。最低価格は1329ドルと、決して安くはない。しかし、ThinkPad X1 Carbonなら、この価格でほぼ全ての要素についてトップクラスのものを手に入れられること請け合いだ。
併せて読みたいお薦め記事
ThinkPad X1 Carbonの2016モデルについて
- 徹底レビュー:いろんな意味でMacBookに対抗できる唯一のWindowsノート「ThinkPad X1 Carbon」(2016)に迫る
- 徹底比較:Windows 10最強ノートPCはどちら? ThinkPad X1 Carbon vs. Dell XPS 13
その他のThinkPadシリーズについて
構造とデザイン
ThinkPad X1 Carbonは、いかにもLenovoの「ThinkPad」らしい外観に仕上がっている。直線的で角ばった形状をした全面ブラックの筐体は、企業のビジネス環境に照準を合わせたものだ。しかし、この洗練されたノートPCを自宅で使いたくならない理由はない。少なくとも、ThinkPad X1 Carbonは他のノートPCに比べて時代遅れになりにくいデザインをしているといえる。今後シルバーモデルのリリースが予定されているが、本稿執筆時点ではまだ提供されていない。
12.5インチ(対角)のディスプレイが搭載されたノートPCであれば、幅323.5×奥行き217.1ミリ前後というサイズは一般的に想定される範囲内である。だが、ThinkPad X1 Carbonには14インチのディスプレイが組み込まれている。これは幅狭なディスプレイベゼルの功績だろう。その結果、ThinkPad X1 Carbonは極めてモダンな外観になっている。
ThinkPad X1 Carbonの高さは、約15.95ミリと市場で最も薄い部類に入る。幅、奥行き、高さのどれをとっても、競合ノートPCにあたるDellの「Latitude 14 7000(7480)」シリーズよりも小さい。また、ThinkPad X1 Carbonの方が220グラム軽く、わずか1.14キロ程度である。実際に手に取ってみると信じられないくらい軽く感じられる。これが本当にノートPCなのか、中が空洞になっている展示用の単なる見本なのか分からなくなってしまうほどだ。
ブラックの筐体の手触りは滑らかだ。とはいっても、ゴムのような感触ではない。極薄であるにもかかわらず、ThinkPad X1 Carbonの筐体は湾曲しづらい構造になっている。4層からなるカーボンファイバーを採用し、マグネシウム合金のロールゲージを内蔵している構造が全体的な強度の確保に一役買っている。特にカバーは頑丈な作りになっており、ゆっくり動かせば片手で開けることができる。
ThinkPad X1 Carbonの内部を確認するには、筐体底面のプラスねじを5つ取り外す必要がある。底面を開けると、密閉されたバッテリーと冷却ファンが1つ配置されていることが確認できる。ユーザー側でアップグレードできるのはM.2スロットに接続されるコンポーネントだけだ。M.2 Type 2280(80ミリ)のSSDなら、簡単に取り外して交換できる。また、ワイヤレスカードも取り換えることができる。TechTargetがレビューに使用したThinkPad X1 CarbonではM.2スロットが1つ空いていた。購入時にWWANカードのオプションを選択した場合は、このスロットにWWANカードが接続されるのだろう。ここまでRAMについて触れてこなかったが、RAMはアップグレードできないことに留意されたい。ThinkPad X1 CarbonのRAMはマザーボードにはんだ付けされているため、ユーザーが交換することはできない。
入力端子と出力端子
この薄さのノートPCとしては、ThinkPad X1 Carbonの端子は充実している。
左側面にはIntelの「Thunderbolt 3」対応のUSB Type-C端子が1つだけでなく2つも配置されている。どちらの端子にもThinkPad X1 Carbonの電源アダプターを接続できるのは便利だろう。また、USB Type-A 3.0端子、HDMIビデオ出力端子、イーサネットアダプター用の端子も左側面に搭載されているこれが本物のイーサネットではなく、ただのUSBアダプター用端子である点には注意が必要だ。製品モデルにはイーサネットアダプターが同梱される。
右側面にはヘッドフォンジャック、排熱口、3つ目のUSB Type-A 3.0端子、セキュリティキーホールが用意されている。
近くで見ないと分からないが、ThinkPad X1 Carbonの背面にはmicroSIMカードスロットがある。スロットのホコリよけカバーを外すにはピンなど先のとがったものが必要だ。microSIMカードスロットはWWANモジュールのオプションを選んだ場合に限り利用できる。
注目すべきは、Thunderbolt 3対応のUSB Type-C端子で、4Kディスプレイを2台まで接続して電源を供給できることだ。ただし、この構成を実現するには、Thunderbolt 3対応のUSB Type-Cアダプターケーブルの購入が必要になる可能性が高い。というのも、本稿執筆時点では、ほとんどの外部ディスプレイにUSB Type-Cコネクタが用意されていないからだ。USB Type-Cについては、紹介記事「『これしかないMacBookはかえって不便』──USB Type-Cの普及を阻むPCベンダーの勘違い」を参照していただきたい。
ThinkPad X1 Carbonの端子のラインアップはもっと大型な「Dell Latitude 14 7000(7480)」と比べてもほとんど遜色ない。同ノートPCと比較した場合、ThinkPad X1 Carbonに本当に足りないのは、SDカードリーダーとスマートカードリーダーくらいだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
技術文書・技術解説
[Jamf Japan 合同会社] MDMだけでモバイルセキュリティは十分? 不足する対策を16項目でチェック -
事例
[Wrike Japan 株式会社] 世界的な家電メーカーが実践する「クリエイティブプロセス効率化」の方法とは? -
事例
[Wrike Japan 株式会社] 世界的テクノロジー企業に学ぶ、プロセス標準化とプロジェクト納品自動化の秘訣 -
事例
[Wrike Japan 株式会社] ソニー・ピクチャーズ テレビジョンに学ぶ、次世代サービスデリバリーのヒント -
事例
[Wrike Japan 株式会社] ソミック石川に学ぶ、ICT浸透後に直面した「工数管理」の課題と解決策
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
2
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
3
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
4
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
5
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
6
【基本情報技術者試験】「デュプレックスシステム」と「デュアルシステム」の違いは?
-
7
ANAが専用回線から移行した「NaaS」の全貌 ネットワーク準備が数カ月から数週間に
-
8
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
-
9
AI全部入り「Microsoft 365 E7」に企業が二の足を踏む訳 移行意向はわずか4%
-
10
「プログラマー不要論」にThe Linux Foundationが示した答え
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
2
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
3
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
4
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
5
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
6
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
-
9
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
10
少額減価償却資産が40万円未満へ拡大、令和8年度税制改正で押さえるべき変更点
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー