ライバル2社が手を取り合う
AmazonとMicrosoftが予想外の共同開発、深層学習「Gluon」と激突するのは?(2/2 ページ)
TensorFlowの不十分なサポート
Googleが提供する「Google Cloud Platform」(GCP)は、「Microsoft Azure」や「Amazon Web Services」(AWS)に後れを取っており、クラウド市場では後塵を拝している3番手のサービスだと見られているが、クラウド環境において機械学習を自社プラットフォームを差別化するための中核技術として採用し、クラウドの将来的な成功とビッグデータおよび人工知能の展望とを結び付けている。Googleは、AmazonやMicrosoftと同様に内部的にこれらの可能性に頼っており、同社の機械学習オープンソースライブラリ「TensorFlow」は、この領域において早期に多くのマインドシェアを獲得している。
Gluonは、Amazonが開発したオープンソースフレームワークである「Apache MXNet」をサポートしており、今後のリリースにおいては、Microsoft Cognitive Toolkitもサポートする予定だ。Amazonは、Gluonは最終的に他のフレームワークもサポートする予定だと発表したが、その詳細には触れなかった。
Gluonからすると、特に、H20.aiをはじめとする企業がTensorFlowやCaffeなどの複数のフレームワークを統合するツールをリリースした場合には、この状況が問題になる可能性がある。
「MicrosoftとAmazonはTensorFlowを相手にしなくてもよいという幻想を持っています。私は、これは信じ難いことだと思います」とGartnerのアナリストであるアレクサンダー・リンデン氏は言う。「Googleにより妨害されるということです。特に、全てのモデルがTensorFlowで開発された場合には」
しかし、TensorFlowは多くの開発者にとって今もまだ複雑すぎるため、早期段階においては選択肢から排除されているが、Gluonのようなより分かりやすい機械学習の選択肢があることは有効だとリンデン氏は言う。
クラウド環境における機械学習の利用にある制限
パブリッククラウドプロバイダーは機械学習や深層学習に対し多大な注意を払ってきたが、業界関係者はこれらの学習に関する大半のワークロード用の環境としては依然、理想的ではないと言う。特に複雑なワークロードには適していない。リンデン氏は、データサイエンティストが実行する機械学習のワークロードの85%はオンプレミス環境で行われており、これはコストやデータグラビティー、スキルセットが原因だと考えている。
「もし私が新しいことに着手したい場合に、言うまでもなく1番にパブリッククラウドで取り組む」とリンデン氏は言う。「しかし、本格的に取り組むことになり、より多くの演算能力が継続的に必要になったとしたら、パブリッククラウドではお金がかかりすぎる」
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