HelloにDynamic Lock、他には?
Windows 10は安全と言い切れる? 自衛のためのセキュリティ強化策5選(2/2 ページ)
3.サードパーティー製ツールの活用
Windows 10には各種セキュリティ機能が付属しているが、状況に応じてサードパーティー製のWindows 10向けセキュリティツールの活用も検討しよう。
Windows 10には充実したセキュリティ機能が組み込まれており、それらを置き換えるというより、攻撃を受けやすい部分を重点的に強化するためにサードパーティー製ツールを利用する。特にデータ暗号化、マルウェア対策、ソフトウェア修正プログラムの管理、ファイアウォールの領域を補強するとよい。どんなに小さな穴もふさいでおくに越したことはないからだ。
Windows 10にはBitLockerという暗号化ツールがあるが、フルディスク暗号化を強化したい場合は「VeraCrypt」というツールを利用すると、総当たり(ブルートフォース)攻撃対策に役立つ。
マルウェア対策サービスの「VirusTotal」は、Windows 10に付属のマルウェア対策機能「Windows Defender」を補強し、ファイルを開く前にマルウェア検査を行うことができる。
「GFI LanGuard」というツールは、Windows、macOS、Linuxといった各OSのパッチ管理を自動化し、ネットワークとソフトウェアの簡易的な監査も行う。IT管理者はサードパーティー製アプリや修正プログラム、ソフトウェアを管理しやすくなる。
「ZoneAlarm」などのサードパーティー製ファイアウォールは、Windowsの標準ファイアウォールにはない細かい制御機能や付加機能が必要な場合に役立つ。攻撃者があまりよく知らないサードパーティー製ファイアウォールは侵入しにくいという利点もある。
4.Security Compliance Manager
本機能はMicrosoftが廃止を決定している機能です。この手法を実行すると、意図せぬ不具合が発生したり、ベンダーからのサポートが受けられなくなったりする可能性があります。実行を許可されたスタッフが、あくまでも自己責任において実行してください。
Windows 10のあまり知られていないツール「Security Compliance Manager(SCM)」は、「Microsoft SQL Server」を使ったセキュリティ管理コンソールで、IT管理者はセキュリティ設定のカスタマイズと保存とエクスポートを行うことができる。これを利用すれば、Windows 10のセキュリティ設定の基本ルールを適用できる。
SCMでは、まずセキュリティの基本構成をSQL Serverに作成する。この基本構成がグループポリシーの基となる。SCMはMicrosoftが無償で提供するWindows保護用の設定ツール群「Microsoft Solution Accelerator」の1つだ。Microsoftはこれらのツールをテストして自動的に作動させることで、Windowsの安全性向上を支援している。
セキュリティの基本設定はMicrosoftから無料でダウンロードできるが、そのまま使うだけではなくSCMのインタフェースを使って調節もできる。組織のタイプに応じて権限の範囲や追跡オプションを詳細にするなど、さらに厳密なセキュリティ設定を指定することが可能だ。なお、本機能を利用するためにはSQL Serverが必要なため、無償版SQL Serverの「SQL Server Express」を利用するといい。
5.Windows 10のプライバシー問題への対応
分かち合いと助け合いの精神は尊いが、Windows 10のプライバシー設定では個人情報の扱いに注意が必要だ。
MicrosoftはWindows 10でユーザーのデータを大量に収集しており、批判を浴びている。Windows 10は個人設定、サービス、広告に関する情報をユーザーから収集してMicrosoftに送信する。Microsoftは、可能な限り最高のユーザーエクスペリエンス(ユーザーがWindowsの利用で感じる好意的な体験)を実現するためにこうしたデータ収集が必要であるとしている。
しかし、個人情報を提供したくないユーザーや、Windows 10の使用状況を追跡されたくないユーザーも多いだろう。また、Microsoftが収集するデータから攻撃者が個人情報を盗み取る可能性もある。IT管理者はWindows 10のプライバシーの問題を認識し、必要に応じて個人データや企業データを保護しなければならい。
この問題にも幾つか対処法がある。まず、Windows 10の各インスタンスと結び付いている広告識別子をオフにする。これで、ユーザーに合わせた広告が表示されなくなる。設定方法はまず「設定」を開き、「プライバシー」から「全般」を選択する。「プライバシーオプションの変更」画面に切り替わるので「アプリの使用状況に基づいて(中略)広告識別子の使用をアプリに許可します(後略)」の項目をオフにする。「Windows 10 Enterprise」と「Windows 10 Education」ではテレメトリーデータ(Officeの利用状況ログ)の転送も設定で止めることができる。
Windows 10はユーザーのソーシャルグラフ(オンラインのつながりや関係を示すソーシャルネットワーク情報)や位置情報も収集する。Facebookはこうしたデータを大量に保有しており、Windows 10では位置情報が有効になっているとこれをMicrosoftと共有する。位置情報の収集では、自宅や職場、移動先など個人の地理的位置情報を提供することになる。このようなデータの転送は「位置情報」設定で無効にすることができる。
Windows 10は単体でも優れたセキュリティ機能を有しているが、その全てを把握するのは難しい。またWindows 10単体では対応できないセキュリティリスクも確実に存在する。その違いや対策全てを把握するのもやはり難しい。まず本稿を参考にして、できるところから始めてみてはいかがだろうか。
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