DevOpsやマイクロサービス開発にも対応か?
「ITIL 2018」発表へ “本当の”ベストプラクティス実現のための長い道のり(2/2 ページ)
ITILの価値
ITILは、大規模組織では特にそうだが、ITインフラ全体で発生する数々の問題に対処する共通のプロセスを実現する。ITILを基礎に編成されたIT部門では、繰り返し発生する問題をより簡単に特定し、その根本原因を取り除くことができる。個人タスクとして各IT運用管理者が対応することになる多くの機能がITILにより自動化できる。その結果、ITの大規模な拡張を継続することができる。
だが、ITILの実装には、扱いづらくコストも高くなるというリスクがある。ITILは、IT環境における既存の問題を常態化させると非難されている。例えば、開発部門、テスト部門、運用部門がそれぞれ孤立(サイロ化)するなどの問題だ。また、アジャイルやシックスシグマといった他のITSMやビジネスアプローチと適切に連携しないことについても批判を受けている。
ITIL 2018のリリースでは、こうした問題を認識していること、そしてその先へと進むために尽力していることを示さなければならない。ITIL 2018では、プロセスに重点を置きながら、静的な環境と動的な環境を組み合わせたハイブリッドIT環境を適切にカバーしなければならない。内部の柔軟性を大幅に向上させることも必要だ。例えば更新間隔が7年も空いてしまっては持続的な妥当性を示せない。
ITIL 2018では、幅広い構想の中でのITILの位置付けについても対処する必要がある。ITIL 2018が世界の中心であるという認識が急に広まることはない。企業が使用している他の多数のツールやアプローチと連携して機能しなければならない。
このITIL 2018の更新自体は、2017年秋に米国のフロリダ州オーランドで開催された「IT Service Management Forum USA Fusion」(ITサービス管理フォーラム)で、AXELOSによって発表された。だが肝心のITIL 2018の更新内容の詳細はほとんど明らかにされていないため、この先どんな落とし穴が待ち受けているかは分からない。そのため、ITILを採用または継続しようとする組織は、ITIL 2018が登場したらその全ての詳細に目を通す必要がある。ITIL 2018への投資にそれだけの価値があること、今後の開発に向けた準備ができていることを確認する。関連のあるITSMフレームワークを短期間の戦略的施策として採用するだけでは足りない。
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