“脱ロックイン”でユーザー増を狙う
Google Cloud Platform(GCP)最新情報、「Cloud Composer」「Asylo」「gVisor」のインパクトは?(2/2 ページ)
コントロールできるクラウドへ
Googleはセキュリティ対策にも引き続き力を入れている。同社は2018年5月、セキュリティに配慮したコンテナランタイムのgVisorをオープンソース化。機密度の高い処理を対象とした、オープンソースフレームワークのAsyloも導入した。
Asyloは、ハードウェアレベルのセキュリティ機能「TEE」(Trusted Execution Environment)によるセキュアな実行環境(セキュア空間)を作成し、アプリケーションを実行する。こうした仕組みにより、クラウドサービスの基盤層への攻撃を防ぐ。
Googleは他の大手クラウドベンダーと同様、データの保存時と移動時の暗号化を既に提供している。Asyloはこれらに加えて、データ使用時の暗号化を追加する。これによりベンダーは機密情報が見られるのを防ぎ、ユーザー企業は内部アクセスを制限して悪意を持った社内関係者から身を守ることができる。
アプリケーションのセキュリティを確保する上で、Asyloの使いやすさには大きな意味があると、Googleは考えている。通常は、クラウドサービスでTEEのセキュア空間を作成するには、多くの専門知識が必要になる。IT部門は一般的に、クラウドサービスの基盤インフラにはアクセスできないからだ、
「大手業界のユーザー企業の中には、ワークロード(システム)のクラウド移行を控えているところもある。インフラをコントロールできないからだ」と、Gemaltoでデータ保護を担当するシニアバイスプレジデント、トッド・ムーア氏は話す。同氏によれば、Asyloの登場は、そのパラダイムを一変させる可能性があるという。
Asyloの影響はIoT(モノのインターネット)など、あまり成熟していないエッジコンピューティング市場では大きいだろうが、クラウド市場全体で見れば小さいと、IDCのドゥガール氏は指摘する。「Asyloは役には立ちそうだが、突然『全てはこれに尽きる』と、誰もがGCPに殺到するようになるとは考えられない」(ドゥガール氏)
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