「求められるもの」と「価値のあるもの」の違いとは
Indeed.comが教える「CIOに求められるスキル」10選
求人サイトIndeed.comが、求人情報を基にCIO(最高情報責任者)に最も求められているスキル一覧を発表した。専門家の話によると、「最も求められている」スキルが最も価値のあるスキルというわけではないという。
企業はCIO(最高情報責任者)にどのような素養を求めているのだろうか? 求人サイトIndeed.comがアメリカでCIOに最も求められているスキル10項目をリスト化し、この疑問に対する洞察を提供している。
同社は「最高情報責任者」もしくは「CIO」という役職名の求人を分析し、この役職に最も求められているスキルはどのようなものかを2017年4月から2018年3月の間でこれらのスキルが求人でどの程度記載されていたかに基づき求めることでリストを作成した。その結果が以下の10項目だ。
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「最強のCIO」に必要なものとは
コミュニケーション統括者としてのCIO
- プロジェクトマネジメント
- 対応が素早いこと(アジャイル)
- 企業向けソフトウェア開発
- 予算立案
- 採用
- ビジネス・インテリジェンス(BI)
- SAP
- VMware
- データウェアハウス
- Microsoft SharePoint
このリストはCIOに求められる、えりすぐりのスキルを記載したものだという。Indeed.comのシニアバイスプレジデント兼グローバル人事最高責任者であるポール・ウルフ氏は、このスキル一覧に記載のスキルはCIOの役割の変化に沿ったものだ、としている。
「デジタルへの変化を受け入れる企業が増えてきている。その結果、CIOは自社内においてデジタルトランスフォーメーション(DX)を成功させるために、必要な戦略や計画立案の業務を担うようになってきた。このことからIndeedに掲載されているCIOの求人に、リーダーシップやビジネススキル、技術スキルなどが含まれていることは当然といえる」
「先を見通しておらず、時代遅れ」
これらのスキルがDX戦略を実施するために、今日のCIOに本当に求められているものなのか? 調査会社Forrester Researchのバイスプレジデント兼主席アナリストであるJ.P.ゴウンダー氏は、このスキルリストは「先を見通しておらず、時代遅れだ。多くの企業がCIOの選定を短期的に考えている証拠だ。採用や予算立案のような常に重要とされるスキルは別として、自動化が普及する時代に突入している中で、重要な点が幾つか見落とされている」と語る。
「企業を人工知能の時代へ導くことがこれから先の10年間において重要になる。さらには、今後2、3年でロボティックプロセスオートメーション(RPA)に関連するスキルが極めて重要になる」(同氏)
自動化を成功させるためには、今日のCIOは適切な人材の採用や管理、AI主導体制(リーダーシップスタイル)の構築、組織のプロセスと組織文化の形成など多様なスキルが必要になるという。
コミュニケーション統括者としてのCIO
人材コンサルティング企業O.C.TannerのCTO(最高技術責任者)であるニール・ニコライセン氏は、CIOのスキルリストにある幾つかに少し驚いた。例えば、SharePointやSAPなどは同氏の予想以上に具体的だったという。実際のCIOは、ERPの選定や実施、管理にかなり専念していると同氏は述べた。
だが最も驚いたのは、DXの時代にCIOにとって最も重要なスキルと同氏が考える「IT部門内外の他者に影響を与える能力」がリストにないことだ。
「CIOは、企業の未来を見通し、その方向に向かって全員が動けるようにしなければならない。組織には、さまざまな視点で自分たちの仕事のやり方を考えさせる必要がある。イノベーションを起こし、迅速かつ柔軟な対応や、優れた運用を実現させるためだ。同時に、他の従業員は別の視点で仕事のやり方を考えさせる必要がある。例えばビジネスモデルそのものやビジネスルール、カスタマーサポートや企業対応の機敏さを向上させるアプローチなどだ」
調査会社Gartnerのリサーチ部門のバイスプレジデント兼アナリストであるブルース・ロバートソン氏は、同氏が発信したボッドキャストにて「CIOに必要なスキルはソフトウェアのスキルと対人スキルを巧みに操ることだ」と言っている。
「CIOに必要なスキルは、目標と情熱をもって人をけん引し、組織内の成長の意志を促進する。また、いわば『DXの旅』を共にする人々を鼓舞し、引き付けるスキルだ」と同氏は語った。
もう1つ他にCIOに求められるスキルのリストに足りない注目すべき事項がある。それはクラウドコンピューティングに関するスキルだ。クラウドは今日のCIOの役割に非常に大きな影響を与えている。
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