IT分野以外もリードする働きを
最強のCIOになるために 2018年に取り組むべき5つのこと
人材コンサルティング企業O.C. Tannerの最高技術責任者(CTO)であるニール・ニコライセン氏が2017年を総括し、2018年のITに関する目標を設定する。
2016年末に執筆した記事で、筆者は最高情報責任者(CIO)のためにITに関する4つの目標を挙げた。それは以下の4つだ。
- 高度な分析によって結果を出す。機械学習、人工知能またはディープラーニング(深層学習)をコストのかからない方法で実施し、絶えず発生する業務、もしくは市場の課題を解決する
- セキュリティ脅威の状況変化に対応するため、セキュリティ対策を実施し、ツールを引き続き進化させる。特に、「忘れられる権利」(EU一般データ保護規則《GDPR》)をサポートする体制を整える
- 自分のチームが競争優位性を作り出す案件に集中できるようにするためにITに関する外部のアイデアを受け入れる。
- コンテナ化とオーケストレーションに精通する
振り返ってみると、これらの提案は適切だったようだ。次に2018年に重要なIT関連の目標を挙げてみることにしよう。
2018年、CIOが取り組むべき目標
1. モノリシックなアプリケーションを刷新する
さまざまな機能要素をハードコーディングで接続するモノリシックなアプリケーションは、総じて複雑で壊れやすく、変更を加えるのが難しい。急速に変化しているこの世界では、「修正を加えるのが困難」なアプリケーションをポートフォリオの中に持つことはできない。まずは難解なアプリケーションを選び、サービス指向のマイクロサービスアーキテクチャを使用して、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)を介して互いに連携する独立するコンポーネントに分割する。このアーキテクチャでは、他のコンポーネントに致命的な影響を与えることなく、対象となるコンポーネントの柔軟な変更が可能となる。変化へのスピード向上とアジリティー(俊敏性)獲得のための疎結合を実現できる。
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CIOによるデジタルトランスフォーメーションの推進
2. 本業ではないワークロードをクラウドに移行する
当社では、エンタープライズデータウェアハウスをオンプレミスから、クラウドプロバイダーが提供するサービスに移行した。こうしたことで、現在必要な、または将来に必要となる重要な能力を取得できる。また、ワークロードをクラウドに移すことでサービスが移植可能になる。市場や技術の不確実性が高まる中で、将来、クラウドで展開するサービスの提供元を変更する可能性があるからだ。
3. ITに関する教育プロバイダーとの関係を構築する
教育プロバイダーは大学や専門学校、またはプライベートトレーニングプロバイダーでもよいだろう。次に、ITスキルをマスターするのに役立つ正式な職場訓練プログラムを作成する。業界ではITスキルを持つ人材が不足している。同時に、IT分野での適性を持ちながらも、トレーニングを受けていないために活用されていない就労者が多くいる。職場訓練プログラムをトレーニングプログラムと組み合わせることで、これらの人材が堅実なキャリアパスを形成し、必要なITスキルを身に付ける手助けとなり、互いに有益な状況を作り出すのに役立つ。
4. IT以外の分野でイニシアチブを取る
IT部門スタッフは職務責任の範囲を超えて影響力を発揮する必要がある。IT部門スタッフは技術をマスターしたビジネスリーダーであることを経営陣や同僚、取締役会メンバーたちに分かってもらうことが大切だ。ビジネスリーダーとしての信頼(ITリーダーとしてだけではなく)を築くために、IT以外のプロジェクトやニーズを見つけて率いるべきだ。
5. 何か1つの最先端技術を選択して、いろいろと試してみる。
新しくて興味深い技術が幾つも登場している。当社では現在、アイデンティティー管理とデータプライバシーへのアプローチを全面的に見直すためにブロックチェーンの適用を検討している。情報セキュリティ、プロセスオートメーション、人工知能や機械学習、ディープラーニング(深層学習)、DevOps、コミュニケーション&コラボレーション、ブロックチェーン、ソーシャルなどの重要な分野には、今後の競争環境を激変させる技術が数多く登場している。ビジネスケースを首尾よく評価、定義し、新しい技術を導入する能力を持つことが必要だ。2018年はこれらの技術を理解する一年としたい。
以上が、筆者が挙げる全てのITリーダーが実行すべき2018年のITに関する目標リストだ。これらITの目標は、2018年のサービス提供を改善するだけでなく、世の中がより技術重視になるにつれ、IT部門の役割が単に業務のサポートを監督する立場から、組織の将来を定義する立場へと変化するのに伴って必要となる能力を構築する。
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