クラウド勤怠管理システムの選び方
勤怠管理システム3つの選択肢を徹底比較、自社に合った製品選びのポイントは?(2/2 ページ)
高機能タイムレコーダー、オンプレミス、クラウドサービスの比較表
ここまで紹介してきた高機能タイムレコーダー、オンプレミスの勤怠管理システム、クラウド勤怠管理システムのそれぞれについて、製品/サービスに適した企業規模やメリット、デメリットをまとめると以下の表のようになる。
| 高機能タイムレコーダー | オンプレミスの勤怠管理システム | クラウド勤怠管理システム | |
|---|---|---|---|
| 対象規模 | 小規模、単体事業所 | 中~大規模、複数事業所 | 小~大規模、複数事業所 |
| メリット | ・価格が安い ・手軽に使い始めることが可能 |
・外部に個人情報を預けられない企業に適している ・インターネットを使う必要がない ・個別カスタマイズをしやすい |
・動作速度などの品質が確保されているサービスが一般的 ・システムを自社で維持管理する必要がない |
| デメリット | ・複雑な集計や個別ルールに沿った処理ができない場合がある | ・サーバ性能が不十分だとアクセス集中時に動作が遅くなる ・システムの維持管理が必要 |
・使用期間の分だけ月額利用料が発生する |
| 向いている企業 | 十数人~100人程度の単体事業所で、コストを抑えて手軽に導入したい企業 | 自社でシステム管理ができ、外部に個人情報を預けられない企業 | システムを維持管理する業務と責任をアウトソースしたい企業 |
このように、勤怠管理システム導入を検討する際には、前述の特徴を踏まえてシステム選定を進めるとよいだろう。ただしこれは必ずしも、初めにオンプレミスかクラウドかを決めるべきだと言いたいわけではない。実際に、筆者が関わってきた商談でも、オンプレミスとクラウドの両方を比較検討する事案は珍しくなかった。あくまでそれぞれの特性を理解した上で、複数の選択肢の中から自社に合うシステムを見つけてほしい。
ここ数年の傾向として、従来ならオンプレミスの勤怠管理システムを選択していた企業が、クラウド勤怠管理システムを選択するケースが増えてきていると感じている。これは、世の中全体がクラウドの業務利用に抵抗を感じなくなってきているからではないかと推測している。
クラウドは「ありがとう」を頂くビジネス
本連載のテーマは「クラウド勤怠管理システムの選び方」である。クラウドサービスのビジネスモデルについて、クラウドベンダーの立場である筆者の考えを述べておきたい。
勤怠管理システムに限らず、買い取り型(オンプレミス)のシステムを利用するユーザー企業は、「これからよろしくお願いします」という“将来に対する期待値”に対価を支払っている。極論を言えば、買い取り型のシステムを提供する企業と、その営業スタッフは、この「期待値」を獲得するために努力をしている。
これに対して、クラウドサービスへの対価は(月額利用料を想定すると)「今月もありがとう」という、毎月サービスを利用した結果に対価を支払っている。クラウドサービスの提供企業は、顧客がサービスに満足し、来月も再来月も「ありがとう」と言い続けてもらえるように努力をしている。
つまり、顧客満足度を高め、長く使ってもらうことが、事業収益の向上につながる。目の前の顧客に喜んでもらうことが、ビジネスの成功につながる。このようにシンプルで、幸せなビジネスモデルが、クラウドサービスの本質ではないかと考えている。
次回はクラウド勤怠管理システムに焦点を絞り、サービス選定時にチェックしたいポイントを紹介する。
駒井拓央(こまい・たくお)
ネオレックス取締役社長。ASP・SaaS・IoTクラウド コンソーシアム(ASPIC)理事。MIJS(Made In Japan Software & Service)コンソーシアム 人材育成委員会副委員長。ネオレックスはクラウド勤怠管理システム「バイバイ タイムカード」を提供する名古屋のITベンチャー企業であり、2017年に「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の審査委員会特別賞を受賞した。
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クラウド勤怠管理システムの選び方
パート、アルバイト、正社員など、社内で働く全てのメンバーが利用する勤怠管理システムは、一度導入したら他のシステムに変更するのはなかなか大変だ。だからこそ、できるだけ多くの方が、自社にぴったりの勤怠管理システムに出会えるよう、この連載を進めていきたい。
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