ラック、ブレード、メインフレームにも留意
「サーバは8つの機能で比較すべし」 有識者が語る、その真意とは(2/3 ページ)
ストレージ
内蔵ストレージの容量や種類はサーバごとに大きく異なるが、これにはワークフローやアプリケーションの違いも関係する。例えばRDBMS(リレーショナルデータベース)管理システムをホストするサーバは、Webアプリケーションをホストするサーバとは要件が異なるだろう。SAN(ストレージエリアネットワーク)などの外部ストレージの使用も、内蔵ストレージの要件に影響する可能性がある。
サーバハードウェアの購入時は「ストレージのニーズが本当に満たせるか」という観点で候補となるサーバを1台ずつ確実に評価する必要がある。例えば、今やほとんどのサーバがSSD(ソリッドステートドライブ)とHDDの両方をサポートしているが、全てがそうとは限らない。念のため確認しておいた方がいい。また「SAS」(Serial-Attached SCSI)、「SATA」(Serial Advanced Technology Attachment)、「NVMe」(Non-Volatile Memory Express)など、どのドライブテクノロジーが利用できるかも確認しておきたい。他にはドライブの速度、機能、耐久性、RAIDの利用可否も重視する必要がある。
例えば「Oracle Server X7-2」ラックサーバは、SASかNVMeの2.5型HDDまたはSSDを最大8個構成でき、さらに複数のRAID構成も可能だ。SSDとHDDにかかわらずドライブを最大16個構成可能で、SASとSATAの両方をサポートできるInspur「TS860G3」ラックサーバと比較して、どちらが自社に適切かを判断する、といったアプローチがお勧めだ。ちなみにTS860G3はNVMeをサポートしないため、SSDのパフォーマンスはOracle Server X7-2より劣る場合がある。
接続性
サーバがネットワーク、周辺機器、ストレージなどのコンポーネントに接続できることは、データセンターの効率にとって重要だ。問題なく他のコンポーネントと通信してさまざまなワークロードを処理するためには、適切なコネクターとドライバが必要だ。サーバを選ぶに当たっては、具体的にどのような接続性が必要かを判断し、その上でサーバの仕様を吟味して、要件を満たせることを確認しなければならない。
具体的にはイーサネットコネクターの数と速度、USB端子の数と種類、管理インタフェースの有無、使用可能なプロトコルの種類、SANなどのストレージシステムのサポート状況、接続性を向上させるために必要なその他のコンポーネントといった仕様を見極めなければならない。
Acerのラックサーバ「Altos R380 F3」の接続性は、サーバハードウェア購入時に重視すべきものとしては好例だ。このサーバには1GBまたは10GBのイーサネット端子が2つ、RJ-45管理端子が1つ、USB 3.0端子が3つ、USB 2.0端子が1つ、ビデオ端子が1つ搭載されている。さらに最大でPCIe 3.0スロットを7つ、PCIe 1.0スロットを1つ備えている。
ホットスワップ
「ホットスワップ」機能はサーバによって異なる。ホットスワップとは、システムをシャットダウンすることなく、コンポーネントを置換、追加する機能だ。
「ホットプラグ」という用語がホットスワップを指すこともある。だが、理論上ホットプラグ機能では「システムをシャットダウンしないでコンポーネントを追加する」ことはできるが、交換はできない。このように意味が混同されることがあるため、各ベンダーの定義を確認するのがベストだ。
ホットスワップ可能なコンポーネントの中で最も一般的なのがディスクドライブだ。例えばCisco Systemsの「Cisco UCS B480 M5」ブレードサーバは、Huaweiの「FusionServer CH242 V5」ブレードサーバやIntelの「R2224WFQZS」ラックサーバと同様にホットスワップ可能なドライブが使える。
ブレードサーバでは、筐体そのものにホットスワップ機能が内蔵されることが一般的だ。その一例がLenovoの「ThinkSystem SN850」ブレードサーバだ。サーバのディスクドライブに加え、ファンと電源にもホットスワップ機能がある。だがこれはブレードサーバだけの機能というわけではない。Acerの「Altos R380 F3」システムもラックサーバではあるが、ホットスワップ可能なファンと電源が使える。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
7
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
10
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー