AIとIoTでの活用が進む
データレイクを「沼地」にしないために 2019年ストレージ技術予測(2/3 ページ)
ビッグデータ用ストレージアーキテクチャの最適化
Moor Insights&Strategyのスティーブ・マクドウェル氏(シニアアナリスト)
IT強化の重要分野である「エッジコンピューティング」で注目なのは、主に処理能力とネットワークだ。エッジソリューションの担当者がストレージ管理の必要性を理解し始め、2019年にはこの状況が変わる。結局のところ、エッジはマイクロデータセンターだ。データを大量に消費するAIアプリケーションがエッジに配備され、5Gネットワークが本格的に展開されるようになるにつれて、この変化は加速するだろう。
StorageIOのグレッグ・シュルツ氏(シニアアドバイザリアナリスト)
2019年、大企業向けデータストレージはコアクラウドとオンプレミス、エッジの分野まで拡大し、IoT、人工知能、ディープラーニング、機械学習、その他のデータ分析といった従来のワークロード増加に対応する。エッジデバイスのストレージには、4層NANDフラッシュなどの不揮発性メモリ(NVMe)のテクノロジーや、3D XPointなどのストレージクラスメモリ(SCM)の利用が増加する。どの技術を採用するかは、IT組織によって異なる。実績のある技術をベースに増強を志向する組織もあれば、新技術の評価や概念実証(PoC)テストを開始する組織もあるだろう。
Western Digitalのフィル・ブリンガー氏(データセンターシステム担当シニアバイスプレジデント兼GM)
無線、ネットワーク、ストレージ、コンピューティングの各技術がエッジデバイスに統合されることにより、データセンターアーキテクチャの革新が加速する。より強力なエンドポイントデバイスの登場によって、分散データインフラに対する新たなニーズが急増し、NVMe、ソフトウェア定義型の構成可能なインフラ、オープンスタンダードのファブリックストレージ、AIおよび機械学習などのワークロードに対応する最適化されたコンピューティングアーキテクチャなどの新しいテクノロジーが汎用システムを置き換えるだろう。
Cisco SystemsのJ・マイケル・メッツ氏(CTO、研究開発エンジニア)
データセンターにおけるアーキテクチャコンポーネントのパラダイムシフトが進行中だ。ストレージとメモリが融合し、コンピューティングとメモリ、コンピューティングとストレージもそれぞれ融合しつつある。同時に、5年前にはフィクションでしかなかった通信速度にネットワークは既に達している。2019年には、複雑な回路設計を最新の技術でパッケージ化するスタートアップ企業が登場することを期待している。
例えば、コンピューティングストレージ、ストレージとネットワーキングなどと呼ばれる、ストレージとコンピューティングの組み合わせがより現実的になってきている。自由に発想すれば、データセンターにストレージ機能を移すための新しく興味深い方法が見つかる。2019年にはまだすぐに使えるソリューションは登場しないかもしれないが、2020年または2021年には多くの飛躍的に進歩した製品が市場に出ると予想している。
ストレージ管理のトレンド
IBMのアンディ・ウォール氏(フェロー、フラッシュストレージ担当CTO)
2019年にはAIを活用したストレージシステムが実用化されるだろう。IBMやDellなどがストレージシステムについて収集した全てのデータを利用することによって故障の早期発見を可能になる。システムで実際に問題が発生する前に対応することにより、問題解決を迅速化できるだろう。2017~2018年には、このような機能は未熟な状態で、構成設定の誤りやポート接続の問題などといった単純な問題にのみ対応可能だった。この機能は進化しつづけており、パフォーマンスや競合のような、時折発生するトリッキーな問題の解決に役立つ情報が提供できるようになるだろう。
Dragon Slayer Consultingのマーク・スタイマー氏(社長)
2019年には、スタンバイデータとコールドデータを、高性能ストレージからクラウドストレージ、オブジェクトストレージ、ファイルストレージにシームレスに移動できるようになり、逆方向の移動は必要に応じて自動的に実行される。言い換えれば、将来的には階層型ストレージ管理(HSM)のための階層化は不要になる。
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