攻撃数5倍増

「コピペ」で終わる社内システム PowerShellを悪用する“自爆攻撃”の手口とは

高価なセキュリティ製品を導入しても、防ぎ切るのが困難な攻撃がある。従業員が自ら攻撃者の指示通りにコマンドを実行してしまう「ClickFix」だ。この脅威の手口と、IT部門が講じるべき対抗策を解説する。

 「なぜ、セキュリティアラートが鳴らなかったのか?」――。インシデント発生後のフォレンジック調査で、IT部門が頭を抱える事態が増えている。ファイアウォールも、メールフィルタも、EDR(エンドポイントでの検知と対応)さえもすり抜け、従業員のPCがマルウェアに感染する。原因は、システムの脆弱(ぜいじゃく)性ではない。「従業員自身の手」だ。

 攻撃者が用意した偽のエラー画面やCAPTCHAの認証画面に従い、従業員が自発的に悪意あるコマンドをコピーし、PowerShellなどで実行してしまう――。そんな「ClickFix」と呼ばれる攻撃手法の利用が増加している。サイバーセキュリティコンサルティング企業NCC Groupの月次脅威レポート「Cyber Threat Intelligence Reports」によると、ClickFix(またはClearFake)の攻撃件数は2025年前半だけで前年比517%増を記録したという。

 これは対岸の火事ではない。従来のセキュリティツールは「自動で実行される脅威」をブロックするように設計されているためだ。

サンドボックスも無力化する“自発的操作”のわな

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この記事の著者

Alex Scroxton
Alex Scroxton

米TechTargetの電子週刊誌『Computer Weekly』でセキュリティ分野の記事編集を手掛ける。同社の電子月刊誌『MicroScope』で記者を務めた後、2014年5月からComputer Weeklyの編集に従事。2003年、サセックス大学(University of Sussex)で社会人類学の学士号を取得している。

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