LLM外部データ活用の最適解は

「RAGは終わった」は本当か――ロングコンテキストが変えたこと、変えられないこと

大規模言語モデル(LLM)の進化とロングコンテキストの登場により、「RAGは不要になるのではないか」という議論が浮上している。RAGとロングコンテキストはどう違うのか。

 大規模言語モデル(LLM)には、ある根本的な真実がある。それは「時間が止まった存在」であるということだ。LLMはナレッジカットオフ(情報の最終更新日)までの世界の情報を学習しているが、たった5分前に何が起きたかは把握していない。そこで、最新情報や社内データを扱うには、LLMに外部データを与える仕組みが不可欠だ。この課題に対する代表的な解が、RAG(検索拡張生成)だ。

 一方、LLMのコンテキストウィンドウに文書全体をそのまま投入する「ロングコンテキスト」が新たな選択肢として登場した。RAGとロングコンテキストはどのように違い、どちらを使えばいいのか。IBMのマーティン・キーン氏(マネージャー兼IBMテクニカルトレーニングコンテンツクリエイター)の講演から、RAGの仕組みや課題、ロングコンテキストの強みを整理する。

RAGの仕組みと限界

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