レビュアーの9割が負担増

開発者本人が意味を説明できない…… AIコーディングが招く“品質崩壊”の危機

AIツールにコーディングを任せることで開発プロセスは短縮されたように見える。だが、開発者自身がソースコードの意図を理解しておらず、修正に追われる現場が後を絶たない。保守性が脅かされている実態とは。

 ソフトウェア開発の現場で、AI(人工知能)コーディングツールの導入が急速に進む中、コードレビューを担当するエンジニアの負担が急増している。IT人材事業を展開するキッカケクリエイションは2026年2月24~27日、業務でコードレビューを担当しているITエンジニア322人を対象とした「AI生成コードのレビュアー負担に関する調査」を実施した。

 調査結果によると、AIコーディングの普及によってレビュアーの86.3%(「非常にそう感じる」30.0%、「ややそう感じる」56.3%の合計)が負担の増加を実感している。直近6カ月以内にAIコーディングツールで生成されたソースコードをレビューした経験があるエンジニアは、「何度もある(5回以上)」が37.9%、「数回ある(2~4回)」が42.5%で、合わせて80.4%が複数回のレビュー経験を持つなど、AIツールは日常的な開発業務に組み込まれつつある。

 一方で、AIツールの活用によってコーディング速度は上がったものの、「ソフトウェアを届ける速度はあまり変わらない」と感じているレビュアーは74.8%に上る。開発工程の高速化というメリットの裏側で、最終的な品質を保証するレビュー工程にしわ寄せが生じている。

 こうした深刻な負担増を引き起こしている原因はどこにあるのか。調査結果の詳細なデータから、AI時代特有の開発現場の課題と、今後の開発チームに求められる対策が浮き彫りになった。

開発効率化の裏にある“しわ寄せ”

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