英NCSCが警告

「パッチのビッグウェーブがやってくる」 AI悪用で崩壊する脆弱性管理の常識

高性能AIの登場により、脆弱性発見のスピードが劇的に加速している。英NCSCは、蓄積された「技術的負債」がAIによって一気に暴かれ、かつてないパッチ適用サイクルが到来すると警告。情シス部門が考えるべきことは?

 Anthropicの先端AIモデル「Claude Mythos」が、ソフトウェア脆弱性の発見でゲームチェンジャーになるか、あるいは単なる誇張に終わるかは未知数だ。しかし、英国立サイバーセキュリティセンター(NCSC)は、この分野への懸念を強めている。同機関は、膨大なコストと時間を要する技術的課題の「津波」が、あらゆる組織に押し寄せていると警告した。

 NCSCのWebサイトに寄稿したオリー・ホワイトハウス最高技術責任者(CTO)は、IT業界が長期的なレジリエンス(回復力)よりも短期的な利益を優先してきたと指摘した上で、AIを活用した脆弱(ぜいじゃく)性発見技術の登場により、そのツケが表面化しようとしていると述べた。

 「十分なスキルと知識を持つ個人がAIを活用すれば、テクノロジーエコシステム全体の技術的負債を、大規模かつ迅速に悪用できるようになっている」(ホワイトハウス氏)

 その結果、NCSCはオープンソースや商用ソフトウェア、プロプライエタリ、SaaSなどあらゆる形態のソフトウェアで、技術的負債を解消するための「強制的な修正」が起こると予測している。

 「これこそが、全ての組織に今すぐ『パッチの波』への備えを促している理由だ。新たに公開される脆弱性に対処するため、テクノロジースタック全体に大量のアップデートを適用しなければならない事態が迫っている」とホワイトハウス氏は強調した。

 最高情報セキュリティ責任者(CISO)やセキュリティリーダーはこの大きな変化にどう対処すべきか、NCSCは3つの柱を中心とした指針を公開している。

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Alex Scroxton
Alex Scroxton

米TechTargetの電子週刊誌『Computer Weekly』でセキュリティ分野の記事編集を手掛ける。同社の電子月刊誌『MicroScope』で記者を務めた後、2014年5月からComputer Weeklyの編集に従事。2003年、サセックス大学(University of Sussex)で社会人類学の学士号を取得している。

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