AIプラトー(停滞期)に陥る企業が増加

AI導入企業の88%が直面する「踊り場」 利益貢献5%未満の現状を打破するには

AI導入が一般化する一方で、投資が利益に結び付かない「AIプラトー(停滞期)」に陥る企業が急増している。技術を導入すれば現場が自発的に活用するという「魔法の思考」が、成果を阻む最大の要因だ。かつてのPC普及期と同様に、真の生産性向上を手にするために必要なデータ基盤、ガバナンス、そして企業文化の再設計を詳解する。

 ここ数年、企業の間ではあらゆる形態のAIを導入する動きが熱狂的に進んでいる。しかし、それら多額の投資が成果に結び付いているという証拠は、現時点では乏しいのが実情だ。

 実際、大半の企業が「AIのプラトー(停滞期)」に直面している。AI投資により一定の利益は得られたものの、生産性の向上は横ばいとなっている。

 AIの導入自体は増加傾向にある。コンサルティング会社McKinseyの調査レポート「The State of AI in 2025」によれば、調査対象となった企業の88%が、少なくとも1つの業務機能でAIを利用しており、前年の78%から上昇している。しかし、この投資は少なくとも現時点では、目に見える収益にはつながっていない。

 AI投資が収益性に影響を与えたと報告した企業は、全体の40%弱にとどまる。大半のケースでその影響は支払利息・税引き前利益(EBIT)全体の5%未満で、EBITに5%以上の影響があったと回答した企業はわずか6%だった。

 同レポートによると、自律型AI(エージェンティックAI)の利用は拡大しており、62%の企業がAIエージェントの試用を進めている。そのうち23%は少なくとも1つの機能でAIエージェントを拡張(スケール)させていると回答しているが、「拡張済み、または完全に拡張済み」の割合が10%を超える機能は存在しなかった。

AI変革を阻む「見えない壁」

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