「AIのせい」は通用しない

なぜAnthropicの「Claude」は暴走し、現実の企業をハッキングしたのか

Anthropicの「Claude」が制御から外れ、現実世界のシステムにサイバー攻撃を仕掛けるインシデントが発生した。AIが現実社会を「ただのシミュレーション」と誤認してしまった背景と、企業が取るべき対策とは。

 OpenAIがテスト工程の安全管理不足を認める事例が起きた直後、Anthropicも同様の事態を引き起こした。「Opus 4.7」「Mythos 5」、社内研究用モデルといった3つの異なるバージョンの「Claude」が、不適切に隔離された設定からインターネットに流出しただけではなく、3つの異なる組織のシステムに侵入したという。

 原因は、テスト環境の設定を巡るパートナー企業との「認識の食い違い」だ。隔離空間にいると信じ込んだClaudeは、実在する企業やシステムを「ハッキングコンテストのターゲット」と誤認。悪意あるプログラムの公開やデータベースへの攻撃を自律的に遂行してしまった。

 なぜAIモデルは現実とシミュレーションの境界を見失ったのか。「AIが勝手にやった」では済まされない、ユーザー企業が負うことになる深刻な「法的責任」とは。

テスト環境にあった致命的な設定ミス

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Alex Scroxton
Alex Scroxton

米TechTargetの電子週刊誌『Computer Weekly』でセキュリティ分野の記事編集を手掛ける。同社の電子月刊誌『MicroScope』で記者を務めた後、2014年5月からComputer Weeklyの編集に従事。2003年、サセックス大学(University of Sussex)で社会人類学の学士号を取得している。

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