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若手社員がミクシィに引かれるわけを考えよう:IT変革力【第18回】
9月14日に上場したミクシィの株価は上場当初、非常に高く、世間で大きな話題になっていました。上場当時570万人であった参加者も、2006年には約1000万人に膨れ上がると言われています。ミクシィはSNSと呼ばれているネット発の社交倶楽部の運営がそのサービス内容です。参加者の多くは当初、ニートと呼ばれる方々や学生の数も多かったのですが、次第に企業の若手社員の参加者が増えています。若い社員はなぜ、ミクシィに引かれるのでしょうか。
その積極的な側面
ミクシィには色々な問題も指摘されていますが、社外の多くの人たちと交流したり、知識の交換をする、人脈を作るなどの積極的な側面があります。我が国でもやっと会社組織の壁を超えた社交の場が出現しました。実際、筆者も何度かミクシィの対面イベントであるオフ会に出席してみましたが、確かに欧米的な社交倶楽部の萌芽形態ができ始めたかな、という思いを強くしています。
職縁社会が支えた社員の社交文化
戦後の食糧難や娯楽難、可処分所得の低い時期、激しい組合運動の時期などを経て我が国の企業は、社交を社内に取り込んだ職縁社会を築き上げました。バブル崩壊前、とりわけメーカーでは家族帯同の運動会、社員旅行、運動部、保養所、居酒屋文化、高い社内結婚率などが特徴的であり、仕事後の社交は企業の中で行われてきました。その中で会社や仕事に対する一体化、活性化、忠誠心が醸成されてきました。
これが戦後の日本的経営を支える職縁社会を形作ってきました。
バブルの崩壊とIT化の促進が吹っ飛ばした職縁社会
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