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文書管理ツールでNotesに埋もれた英知を掘り起こそう連携ツールでNotes徹底活用【文書管理編】

優れた文書管理機能を持つLotus Notes/Domino。一方で、データベースの乱立により無秩序に文書が保存され、組織横断的に活用されないという悩みは多い。効率的なNotes内文書管理に必要な要素とは。

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文書管理に優れた素養を持つNotes

 Lotus Notes/Domino(以下、Notes)は、プロジェクトや部門などグループで行う共同作業をネットワーク上で推進するグループウェアとしての印象が強い。しかし、本来は複数のメンバーが蓄積する文書をデータベースとして管理できる、優れた文書型データベースの側面を持っている。表形式で定型情報を管理する一般的なリレーショナルデータベース(RDB)とは異なり、共有が難しい非定型情報であるテキスト、添付ファイル、画像などさまざまな形式のオブジェクトをひとまとめに複合文書として扱い、データベース化することができる。また、Notesはバージョン管理やアクセス権の反映が可能な上、バックアップ時にはレプリカ(同期可能な複写機能)で対応できるなど、インフラ側における文書管理の条件はほぼ確保されている。

 Notesが管理を得意とする文書は、以下のように数多く挙げられる。

  • 商品カタログ、マニュアルなどの複合文書
  • 顧客台帳、アドレス帳などの定期的にデータ更新を行う文書
  • ニュースレターなど複数のユーザーが同じデータベースにアクセスする必要のある文書
  • 営業報告、プロジェクト管理などの時系列情報の履歴が分かる文書

なぜNotesの文書管理に悩む企業が多いのか?

 このように管理要件は優れているNotesだが、一方でユーザー側の利用要件として文書管理を見た場合には幾つかの課題が存在する。その1つが、あまり厳格さが求められない“軟らかい”文書の保存の場合である。

 Notesはコンプライアンスが求められる文書をワークフローと連動させ、蓄積から検索、表示までのプロセスを自動化することで、企業の情報インフラとして厳格に管理できる。その半面、法的に気にするほどではない文書、例えば「プロジェクトの中間成果物を共有する」といったケースでは、Notesデータベースをファイルサーバの代わりに利用することでなし崩し的に文書が保存され、その結果データベース容量が無秩序に増加するという弊害が起こる。さらに、新規に文書が保存されたことを通知する仕組みがないため、そもそもどのような文書が保存されているのかを知らないユーザーが多いという悩みを持つ企業もある。だからといって新着情報を埋もれさせないようにメールで文書を送受信していると、今度はメールがあふれるといった悪循環に陥ってしまう。

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大量のNotesデータベースに多数のユーザーを抱える企業は、Notesの活用が進むにつれて情報のたこつぼ化が引き起こり、情報共有が阻害される。情報の利用者や利用シーンに基づくNotes利用の場を提供することで情報の整理分類が進む(図版提供:リアルコム)

 また、Notes本来の特性として、IT部門はインフラの管理に注力し、アプリケーションをユーザー部門に解放できることが大きなメリットとなっている。しかし、それによりユーザーがデータベースを小分けに作り込むようになったことから、分類構造や整理方法がバラバラになってデータベースの中身が見えにくくなり、ほかのグループからはどこにどのような情報があるのかが分からなくなる。もっとも、それはNotesの構造が劣っているわけではなく、ユーザー側の利用要件を優先するのがNotes本来の立ち位置であり、原因はEUC(End User Computing)で作る個々のデータベースの設計文書や管理マニュアルなど、誰も作成していないからだ。

 Notesの最新バージョン(8.5)では管理要件を強化する方向で改善が進んでいるが、現状足りない文書管理の要件をカバーするのが連携ツールの役割となる。Notesに文書管理システムをアドオンして解決する方が、人的にもコスト的にも効率的というわけだ。

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