AWSの仮想サーバ「Amazon EC2」と、使える周辺サービス:徹底解説! 初めてでも分かるAmazon Web Services【第2回】
AWSの仮想サーバである「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)とともに、その周辺サービスである「Elastic Load Balancing」(ELB)、「Auto Scaling」「VM Import/Export」を解説する。
これまでの連載
- 第1回:AWSを導入する上で知っておきたい基礎知識
- 第2回:AWSの仮想サーバ「Amazon EC2」と、使える周辺サービス
- 第3回:AWSのストレージサービス「Amazon S3」と、その周辺のサービス
- 第4回:AWSの3大ネットワーク機能を理解する
連載インデックス:徹底解説! 初めてでも分かるAmazon Web Services
Amazon Elastic Compute Cloud
「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)とは、一言でいえば仮想サーバである。AWS Management Consoleと呼ばれるAWSのWebサービス管理画面で好みの条件を設定し、画面上のボタンをクリックするだけで、数分後にはサーバが起動され利用することができる。
オンプレミスではなかなか難しいサーバの丸ごとバックアップ、稼働開始後の構成や稼働場所の変更も容易で、サーバ仮想化の恩恵を最大限に受けられる。
ユーザーにはサーバの管理者権限が与えられるので、自由にサーバを設定することができる。Amazon EC2はAmazonの実績あるデータセンターとネットワークで稼働しており、その可用性は99.95%を誇る。
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インスタンス
Amazon EC2は数日や数時間ではなく数分単位で能力を増減させられるとともに、仮想サーバ(インスタンス)は一から数百以上と、幾つでも同時に動作させられる。これはWebサービスAPIでコントロールされるため、ユーザーはAWS Management Consoleから手動もしくはプログラムによってAPIを発行し、自動的にインスタンスを増減したり、停止、再起動したりできる。
また、AWSには、サードパーティーから提供されているAmazon Machine Image(AMI)というサーバイメージがある。AMIはOSの種類など目的に応じて選択でき、CPUコア数やメモリ容量、ディスク容量を設定するだけで使用を開始できる。AMIには、仮想CPUコア数が1つのものから80を超えるもの、メモリ容量が最小640Mバイトのものから240Gバイトを超えるものまで、CPUコア数とメモリ容量の組み合わせでは多様なラインアップがそろっている。
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