増大するシステムに人員/スキル不足……、読者調査が示す運用管理の課題:システム運用管理に関する読者調査リポート
TechTargetジャパンは2013年11、12月にシステム運用管理に関する読者調査を実施した。本稿では調査結果の一部として、システム運用管理業務の状況、システム運用管理ツールの導入・検討状況についてリポートする。
TechTargetジャパンは2013年11月25日〜12月8日にかけて、TechTargetジャパン会員を対象に、「システム運用管理に関する読者調査」を実施した。調査結果から、システム運用管理業務の状況、システム運用管理ツールの導入・検討状況などが明らかになった。本稿では、その一部を紹介する(全ての結果を記載したリポートは、文末のリンクから会員限定でダウンロード可能)。
調査概要
目的:TechTargetジャパン会員の企業における、システム運用管理業務の状況、システム運用管理ツールの導入・検討状況について調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員
調査期間:2013年11月25日〜12月8日
総回答数:119件
※回答の比率(%)は小数点第1位または第2位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
増大するシステム、人員/スキル不足が課題
運用管理の対象となっているシステムを聞いたところ、「物理サーバ」「クライアントPC」「ネットワーク機器」「ストレージ機器」「情報系アプリケーション」を対象とするケースが多かった(図1)。いずれも半数を超えている。それに「セキュリティ対策ソフト」(49.6%)と「業務アプリケーション」(42.9%)が続く。「仮想サーバ」を対象とするのは42.0%だった。
運用管理の課題に関しては、「対象システムが増えていて管理が煩雑」という回答が57.1%で最多だった(図2)。「運用管理担当の人員、スキル不足」も47.1%と約半数を占める。これらの調査結果から、システムが増大するにつれ、人員/スキルが不足しているという状況が読み取れる。
今後、運用管理の対象とする予定のシステムについては、26.9%が「仮想サーバ」と回答した。「ネットワーク機器」(23.5%)、「ストレージ機器」(21.8%)、「物理サーバ」(21.8%)、「スマートデバイス」(21.0%)が続く。
コストと使い勝手が課題の統合運用管理ソフト
次に、複数のシステムやアプリケーションを一元管理する統合運用管理ソフトの利用状況について見てみよう(図3)。統合運用管理ソフトの利用率は28.6%、利用意向も合わせると47.1%となる。だが、「現在利用しておらず今後も利用予定はない」との回答が52.9%で過半数に達している。
主に使っている統合運用管理ソフトを聞いたところ、富士通の「Systemwalker」が29.4%でトップだった(図4)。日立製作所の「JP1」は23.5%。オープンソースソフトの「ZABBIX」、NECの「WebSAM」は8.8%だった。日本ヒューレット・パッカードの「HP Software/Openview」(5.9%)、日本マイクロソフトの「Microsoft System Center」(2.9%)、日本IBMの「IBM Tivoli」(2.9%)が続く。
統合運用管理ツールの課題については、「ライセンス、サポートコストが高額」が35.3%でトップ(図5)。「トレーニングが必要」(21.4%)、「ユーザーインタフェースが使いにくい」(20.6%)と運用面にも不満が多いことが分かった。
以上、本稿では調査結果のダイジェストをお伝えした。導入を検討している統合運用管理ソフト、仮想サーバ管理の課題、主に使っている仮想サーバ管理ツールなど、より詳細なアンケート結果は以下でダウンロードできる(TechTargetジャパン会員限定)。
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