“最適解”が見えてきたハイパーコンバージドインフラの活用:クラウドとのコーペティションを実現(1/2 ページ)
ハイパーコンバージドインフラ(HCI)は、もともと仮想デスクトップインフラ(VDI)などニッチな市場から成長、普及した。現在は企業のデータセンターに導入され、クラウドと密な関係を構築している。
以前ハイパーコンバージドインフラ(HCI)ソリューションの用途は限られていた。だが、現在HCIは2つの世界で見られるようになっている。
今日のHCIテクノロジーは、企業のデータセンターに導入され、クラウドとの多角的な関係を築いている。HCIはITインフラを席巻しており、企業はERPなどの基幹システムをはじめとする各種アプリケーションをHCIに託すようになっている。
併せて読みたいお薦め記事
HCIの技術動向をつかむ
- 徹底解説:ハイパーコンバージドインフラ(HCI)を構成する新技術をチェックする
- 超速で進化するハイパーコンバージド(HCI)技術、次は脱ハイパーバイザー
- 「ハイパーコンバージドはちょっと」という人に知ってほしいNVMeとSDSの深い関係
HCI選定基準はベンダー?
こうした使用事例の拡大は、HCIが誕生したばかりのころには想像もつかなかった状況である。HCI誕生当時、最高情報責任者(CIO)とIT管理者がHCIを導入していたのは、仮想デスクトップインフラ(VDI)やビデオストレージなど比較的限られたアプリケーションのためだった。事実、2017年にHCIのシェアは55%となり、市場規模は44億ドルに迫る勢いだとGartnerの広報担当者は語っている。なお、同社ではHCIを「ハイパーコンバージド統合システム」と呼んでいる。
「市場がサイロ(非連携型)ベースの特殊なシステムに制限されていたら、当社がこのような成長率を予想することはなかっただろう」とGartnerのバイスプレジデントでアナリストとして働くジョージ・ワイス氏は述べている。
市場調査会社のTaneja Groupでシニアストレージアナリストを務めるジェフ・カトウ氏は次のように語る。「ほんの数年前まではHCIについて説明する必要があった。だが、現在ほとんどのCIOはハイパーコンバージドについて知っている。そのため、CIOにはハイパーコンバージドについて多くを説明する必要がない」
管理のしやすさがHCIテクノロジーの魅力
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.