パブリッククラウドはインフラ調達をどう改善する? オンプレミスと比較:パブリッククラウドが持つ7つの特徴総まとめ【前編】
Amazon Web ServicesやGoogle Cloud Platform、Microsoft Azureなどのパブリッククラウドは、企業にどのようなメリットをもたらすのだろうか。スケーラビリティや調達プロセスの観点から、分かりやすく説明する。
パブリッククラウドは多様化が進み、さまざまなツールやテクノロジーがパブリッククラウドとして提供されている。ばらばらに見えるこうしたパブリッククラウドの間には、共通の特徴がある。
Amazon Web Services(AWS)が、コンピューティングリソースとストレージリソースをクラウドサービスとして販売開始したのは2006年のことだ。その後すぐにGoogleとMicrosoftが、オンプレミスインフラの代わりにクラウドインフラの活用を促す流れに追従し始めた。AWSや「Google Cloud Platform」「Microsoft Azure」といった最近のクラウドサービス群はIaaS(Infrastructure as a Service)だけでなく、
- 人工知能(AI)
- コンテナオーケストレーション
- イベント駆動型コード実行
- データベース
- IoTプラットフォーム(IoT:モノのインターネット)
- 専用線接続
- 業務アプリケーション
など、多くの機能やアプリケーションをパブリッククラウドとして提供している。
上記のような各種パブリッククラウドには、それぞれ固有のメリットと課題がある一方、ほぼ全てのパブリッククラウドに共通する特性も幾つかある。本稿は前後編にわたり、オンプレミスのITインフラと比較しながら、パブリッククラウドの7つの特徴について説明する。前編は、その中から4つを紹介する。
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1.オンデマンドのITインフラ
これまでのオンプレミスでのリソース調達は、完了までに数カ月を要することもあった。AWSやMicrosoft、Googleなどのパブリッククラウドベンダーは、世界各地のデータセンターの内部にハードウェアを大量に用意しており、コンピューティングとストレージのリソースをすぐに提供できる。ユーザー企業は、ボタンのクリックやAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)の呼び出しだけでリソースを利用でき、ITインフラの調達にかかる時間を短縮できる。
2.セルフサービスプロビジョニング
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