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大学計算センターがアーカイブに「クラウド」ではなく「テープ」を選んだ理由:大規模アーカイブを支えるテープストレージ事例【後編】
テキサス大学オースティン校のテキサス先端計算センター(TACC)は、大規模アーカイブシステムのストレージをQuantumのテープライブラリに移行し大きな成果を得た。テープライブラリならではの課題とメリットとは。
University of Texas at Austin(テキサス大学オースティン校)のTexas Advanced Computer Center(TACC:テキサス先端計算センター)は、「Ranch」という大規模アーカイブシステムを運用し、研究者向けにデータ保管サービスを提供している。
TACCは10年以上、Ranch のインフラにOracleの階層型ストレージ管理製品「Oracle Hierarchical Storage Manager」(Oracle HSM)を利用していた。爆発的に増加するデータに対処し、ユーザーにアーカイブ容量を適切に割り当てる――。その方法を模索していたTACCは、Ranch のインフラをDataDirect Networksの分散型RAID技術「SFA Declustered RAID」(DCR)を搭載したブロックストレージシステム「SFA14K」と、Quantumのテープライブラリ「Scalar i6000」に移行。新しい保管ポリシーを策定することで、アップロードデータの増加と独自のテープ形式による諸問題を解決できたという。
前編「大学の計算センターが『毎月2PB増えるストレージ』を刷新 最大の課題は」に続き、後編はTACCのRanch移行プロジェクトの詳細な手順について深堀りする。
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