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大手新聞社は電子版で生き残るために「AWS」をどう生かしたのか:Globe and Mailのクラウド活用事例
新聞社Globe and Mailは、電子版の配信インフラとして「AWS」を導入した。その狙いは、読者との関わりを深め、電子版の収益を高めることにある。
報道機関の間では、紙からオンライン配信への転換に取り組む動きが活発化している。カナダ有数の新聞社Globe and Mailも例外ではない。同社はシステムインフラとしてAmazon Web Services(AWS)の同名クラウドサービス群を導入し、電子版の購読数を増やす戦略を始めたところだ。
AWSの人工知能(AI)機能を評価し、数年前からAWSへの移行に取り組んできたGlobe and Mail。機械学習の「Amazon SageMaker」、自然言語処理の「Amazon Comprehend」、画像・動画分析の「Amazon Rekognition」、ドキュメント分析の「Amazon Textract」などのAWSサービスを利用して、読者の関心に合わせた記事のレコメンド機能を提供している。
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クラウドベンダーを比較
独自に開発した予測分析システム「Sophi」もAWS環境で運用している。Sophiは機械学習を使って、指定した記事が公開後にどの程度の関心を集めるか予測する。編集者は、どの記事を有料購読者限定にするか、どの記事をどのくらい宣伝するかを決めるために、このツールを活用できる。
電子版で優位に立つためにインフラを見直し
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