「クラウドRPA」の「粗悪なbotの大量発生」を防ぐ仕組みとは:「クラウドRPA」基礎ガイド【後編】
クラウドサービス形式のRPAソフトウェア「クラウドRPA」は、管理者のbot管理を容易にする。具体的にどのような管理面のメリットをもたらすのか。
「RPA」(ロボティックプロセスオートメーション)ソフトウェアのクラウドサービス「クラウドRPA」を利用することで、企業は「bot」と呼ばれるソフトウェアロボットを容易に開発できるようになる。中編「『クラウドRPA』がもたらす『RPA』×『API』のメリットとは?」に続く本稿は、クラウドRPAの管理方法を説明する。
「粗悪なbotの大量発生」を防ぐ仕組みとは
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企業はクラウドRPAを利用することで、ローカルPCで動作するbotに対して、管理者がリモートで管理方法や設定を変更できる。これによりガバナンスを強化でき、組織内のエンドユーザーが開発、実行する全てのbotを管理者が把握できるようになる。
管理者はガバナンスが適切に実装されていることを確認する必要がある。「RPAソフトウェアをシチズンデベロッパー(市民開発者)に与えれば、結果的に、不出来な設計で開発された多数のbotを、組織のIT部門が管理する事態に陥る可能性がある」と、業務システムの導入支援を手掛けるQ4 Associatesのエグゼクティブディレクター、モーリス・ダビー氏は言う。クラウドRPAでbotの利用状況を可視化し、管理の一部をクラウドRPAに任せられるようになれば、そのリスクを軽減できるとダビー氏は解説する。
ITコンサルティング会社Deloitte Consultingのマネジャーを務めるエバン・クルーガー氏は、ソースコードの記述なし、または最小限のソースコード記述のみでアプリケーションを開発できる「ノーコード/ローコード開発」ツールによる自動化よりも、クラウドRPAの方が組織のリスク管理や業務に役立つと考える。クラウドアプリケーションに移行する組織の増加に伴い、クラウドRPAに対する需要の増大は加速するとみられる。クラウドサービスを通じて自動化機能を開発、共有する開発者が、そうした加速を後押しする。
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